『専業主婦は2億円損をする』(橘玲)を読みました。

橘玲氏の著作には珍しい、女性向けの本です。
ただ、内容は前著『幸福の「資本」論』を踏襲していて、内容はこちらの書籍の応用編と言っても良いでしょうね。

『幸福の「資本」論』は以前にレビューを書いたので、そちらも参照ください。

幸せになるための3つの資本の使い方 ~『幸福の「資本」論』(橘玲)~

タイトルと内容に少し乖離があります。
インパクトのあるタイトルを付けたんでしょうが、

橘玲氏は、デビュー当初は投資関連書籍が多かったのですが、いまはかなり路線を変えていますね。

・世間的な「常識」を疑い、真相を暴く
・ミクロ経済、特に、働くこと、労働に関する啓発

みたいなところが目立ちますね。

本書は女性の労働や結婚に関して述べた本です。
これまで女性向けの書籍は、感性的というか、情緒的と言うか、著者の主観に基づくものが多く、汎用性、実用性に欠けるものが多いというイメージです。
まあ、これは裏を返せば、女性に受ける啓発書がそういうものだったってことなんでしょうね。

『専業主婦は2億円損をする』のレビューの中には批判的な意見も多かったけど、橘氏の身も蓋もない主張が受け入れ難いところがあるのも、納得はできますね。

ただ、本書は有用であることに間違いないです。

女性は専業主婦にならず働きなさいってことですが、専業主婦になるってことは、幸福を得るための3つの資本、

・金融資産(資本)
・人的資本
・社会資本

のうち、人的資本を失うことになってしまいます。
あとは、社会資本も大きく制限されてしまいますしね。

僕自身、女性は専業主婦にはなるべきではないと思います。
たとえ、お金持ちと結婚したとしてもです。

資本主義社会において、血脈となる「お金」を手に入れる道を、配偶者とは言え、他人に委ねるというのは、リスクが高すぎるんですよねえ。

女性が働く社会を実現する上で、日本社会の正規、非正規の格差も大きな問題ですね。
男性も、育休・産休が取りやすくはなってますが、依然として、女性が出産と子育てで一定期間仕事を離れなければならない状況は変わりません。
そうした中で、子供を作ることで、仕事に復帰するチャンスが妨げられるとなると、「働き続けたい」「子供を作りたい」という意欲は薄れますね。

本書は、女性に向けた本ですが、男が読んでも十分面白いし、有用ですよ。
女性は男性の映し鏡だし、多くの男は結婚して妻を持つことになると思うので、ここで書かれていることは、男性にとっても無縁ではいられません。

ちなみに、アーリーリタイアした人のブログを読んでいても、大半は、
・独身男性
・配偶者はいるが、共働き
のどちらかです。

専業主婦を養ってアーリーリタイアするなんて、非現実的です。

ちなみに、僕は、30歳くらいの頃、ある女性に言い寄られたことがあります。
外見は中の上くらい、性格は普通でしたが、派遣社員で仕事に不満があり、早く結婚して専業主婦になりたがっていました。
「この人と恋愛して、結婚してもストレスになるな」と思ったので、逃げました。
実際、最初の方は、向こうからデートに誘ってきて、僕もそれを受けていたのですが、デート代は全額僕のおごりだったので、途中で嫌気が差して、何かと理由を付けて断り続け、自然消滅しました。
彼女は、別の男性と結婚して、専業主婦になってますが、「あの時、逃げて良かった」といまでも思ってますね。

閑話休題。

本書はオススメですが、まずは『幸福の「資本」論』を読んだ方が良いと思いますね。
こちらの方が、より大きな視点から体系的に書かれていますからね。
「どちらか一冊選べ」と言われたら、『幸福の「資本」論』を選びますが、両方読むことで理解も深まるかと思います。


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