株価ボード

遅ればせながら、『生涯投資家』(村上世彰)を読みました。

村上世彰、村上ファンドと言えば、2000年代に株式投資をやっていた日本人なら知らない人はいないと言ってよいでしょう。
それくらい、世の中を騒がせた投資家です。

敵対的買収を仕掛け、利ざやを稼ぐハゲタカ投資家として、メディアではかなりバッシングされていました。
村上世彰氏も、他人の利益を踏みにじる金の亡者みたいな描かれ方をしていました。

ライブドア事件でインサイダー取引で逮捕された時、悪評はピークに達したわけですが、「日本市場を踏みにじるハゲタカが消え去った」という雰囲気がありました。

その村上氏が、騒動から10余年の時を経て上梓されたのが本書。

本書を読むと、当時の報道と実態との余りの違いに驚かされてしまいます。
もちろん、本書は村上氏の視点からしか書かれていないので、本を鵜呑みにするのも危険です。
ただ、当時のメディアの報道がいかに偏っていたのかを知る上で読むべき本だと思いますし、真実がどうだったのかは、本書も読んだ上で判断してもらえればよいかと思います。

逮捕と取り調べ、激しいバッシングによって、村上氏の髪の毛は真っ白になってしまっていて、昔とは別人のような風貌になってしまっています。
それだけでなく、その影響で娘さんが流産してしまっているんですよね。
日本の司法とメディアは責任は問われなくても良いんだろうか・・・と疑問に思いますね。

さて、村上氏は、内部留保や株式持ち合いで資産を効率的に活用せず、企業価値を上げようともしない日本企業に対して楔を打ち込もうとされたんですよね。
で、そのやり方は急進的で過激なところはありました。
村上氏は失脚しましたが、彼がいたおかげで、日本の株式市場の効率化が急速に進んだことは間違いないです。

投資家としても、勉強になる視点は多いです。
徹底的に企業価値を調査して、割安に放置された企業を探し、大量に株式の買い付けを行い、株主価値の向上を要求する。
投資家として、極めて王道なやり方なんですけど、当時はそれが異端視されたんですよね。
ただ、村上氏は人脈も凄いんですよね。
ビジネス界の大御所から、ベンチャーの雄まで、幅広い人脈を築いて、協力を得る(それだけでなく対立をしたりもする)。

投資の才能にも恵まれ、才能を伸ばす環境にも恵まれ(最後はしっぺ返しを食らったけど)、人脈にも恵まれた、プロの投資家だなあ・・・と思わされます。

個人投資家は、彼のような振る舞いはできないですが、そこから学ぶことは多いと思います。
投資家必読の書ですよ!


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