お金持ち

「幸せはお金で買えない!」と言います。

でも、会社を辞めてから、「もしかすると、ある程度の幸せはお金で買えるかも」と思うようになりました。
1年くらいたったら、『お金で幸せを買う方法』みたいな本を書けるかなあ・・・なんて思っていたら!

『幸せをお金で買う」5つの授業 ―HAPPY MONEY』エリザベス・ダン (著), マイケル・ノートン (著)
という本が出てました。

著者の一人、エリザベスダンは、NHKの『幸福学白熱教室』の講師だった人です。

読んでみましたが、完全にやられました。

僕がやろうと思っていたことが、すでにやられてしまっている。
しかも、心理学的な視点から学問的な検証までされていました。

北米(アメリカと書かないのは、著者の一人がカナダ人だから)の学者って、「幸せとは何か?」「どうやったら金持ちになれるか?」「人の心とは何か?」「何が人の行動を支配するか?」みたいな、これまでは人文科学が対象とするテーマを科学的に扱って、面白い成果を出したりするんですよね。

こういうプラグマティズムの発想に基づく研究って、1980年代くらいまでは傍流だったと思うんですが、それ以降、急速に主流化した感があります。

それはさておき、持っている資産の量や、収入の額が、幸福度とはほとんど相関しないというのは、研究でも実証されています。

幸福の実現において重要なのは、お金を稼ぐことではなく、お金をどう使うかだ。

というのが本書の冒頭で語られている主旨です。

お金を稼ぐことに関する本はたくさん出ているし、みんなそれに躍起になっています。
ところが、幸せになるためのお金の使い方については誰も教えてくれないし、それを意識して使う人はほとんどいませんね。

で、本書のタイトルに「5つの授業」とある通り、「幸福感を感じる5つのお金の使い方」について、5つの要素にまとめています

  1. 経験を買う
  2. ご褒美にする
  3. 時間を買う
  4. 先に支払って、後で消費する
  5. 他人に投資する

それぞれに対して詳しい説明が加えられているんですが、どれも納得できるんですよねえ。

1.経験を買う
最初に挙げられているのは、ほかの4つにも通底する要素だからかな・・・と思いました。
家や車などの購入は、幸福度にはほとんど寄与しないんだそうです。
物を買うことよりも、旅行するとか、ボランティア活動をするとか、そういう事の方が幸福に寄与する。

最近の若者を説明するのに「モノからコトへの消費」みたいなこと言われてますけど、若者の方が幸せなお金の使い方をしっているのかな・・・と思いました。

2.ご褒美にする
あえて好きなものに制限をかけて「ご褒美的に楽しむ」ことで新鮮な喜びを味わうことができます。
僕はやってこなかったけど、女性が良くやってる「がんばった自分へのご褒美」みたいなもんですね。
そういえば、会社を辞めてから、毎朝ジョギング、ストレッチ、筋トレを済ませてから朝食を取ってますが、満足度がとても高いんですよね。
朝食がご褒美になってるんでしょうね。

3.時間を買う
自分の時間を増やすようなお金の使い方をする。
最初は単純に「家事をアウトソーシングする」みたいなことも含まれると思っていましたが、そうでもなかったですね。
時間を効率的に使うことだけでなく、詰まったスケジュールの中に、人助けするとか余計な活動を入れた方が幸福感は高いんだそうです。
たしかに、会社員時代は、余暇時間も含めて時間なかったなあ・・・と思います。
で、プライベートでも予定を詰めすぎて、予定をこなすことが最優先になってしまい、その瞬間瞬間の時間を幸せに使うこともできなかったなあ・・・と思います。

4、先に支払って、後で消費する
お金を先に支払っておいて、消費を先延ばしする。
例えば、半年後の旅を予約することで、旅に行くまでの半年間も楽しみに変えることができる・・・と言ったことです。
そういえば、自分でも、最近は美術館や劇場のチケットを早めに買って、予習したりしているので、その分も楽しめているというのはありますねえ。

5.他人に投資す
自分のためではなく、人のためにお金を使うということです。
なかなかできないことですけど。
バフェットやビルゲイツが莫大な資産の大半を寄付に使ったことは、世の中のためだけでなく、本人の幸せになっている。
資産家ではなくても、自分の資産の一部を人のために使うことで、幸福度は高まる。

経験則に照らしても、納得性の高い内容でした。

本書のあとがきにも書かれていますが、これらのことを知っていて、実践すれば絶対に幸せになれるかというと、そうでもないとは思います。
ただ、知っておくと、幸福を感じる機会を高めることはできる。

言ってみれば、将棋の定石みたいなものかと思います。
マスターすれば必ず勝てるわけではないけど、勝ちやすくはなる。
ただ、将棋と違って、幸福の実現は対戦相手がいるわけではないので、敵も定石を知っていると勝ちにくくなるなんてことはありません。

万人が読む価値ある本だと、最後に強調しておきます。


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