連続になりますが、書籍のレビューです。

『陰陽師―安倍晴明の末裔たち』 (集英社新書)荒俣宏

われながら、僕の読む本は全然脈絡がないですねえ。
その時々の知的好奇心の赴くままに本を読んでいるので、そうなってしまうんですが。

マンガ、アニメ、ドラマ、映画等で陰陽師はたまに出てきますし、一時期結構な人気を博しました。
ところが、陰陽師って虚構の部分がクローズアップされすぎていて、実態が良くわからないんですよね。

実際、フィクション化して面白い要素がたくさんあるということでもあるのですが・・・
さて、この本は虚構の部分を排して、かなり実証的に陰陽師の実態に迫っています。

明治の廃仏毀釈以来、陰陽師は衰退してしまっているんですが、末裔がいて、細々と活動はしているんですねえ。
知りませんでした。
本書には、その末裔のインタビューがあったりして、興味深いです。

あと、陰陽師は天変地異を正確に予想するために、西洋の天文学なんかも勉強していたとか、面白い視点があります。
非科学的な祈祷師的なイメージがありましたけど、新しい知識を吸収していく必要があったんですね。

農業従事者以外の「非定住型の職業の誕生」という大きな視点から陰陽師の存在を俯瞰しつつ、芸能民や遊女との繋がりについて説明されていて、目からウロコでした。

さすがは、博覧強記(ただし、対象分野はマニアック)の人、荒俣宏の著作!

ただ、新書にしては難しめで、ちょっと専門的というか、ディテールに入っているところも散見されました。
フィクションの部分にも言及しながら、実態を暴いていくという構成にすると、もっと多くの人が興味を持ち、取っつきやすい内容になったかな・・・
と思います。


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