業績はダメですが、ライフネット生命の会長、出口治明氏は日本で一番教養のあるビジネスマンと言っても良いと思います。

特に、世界史の知識の深さは専門家並みです。

そんな訳で、こういう本を書かれています。

世界史を学び直したいけど、学校で勉強したことをあまり覚えてない。
みたいな人にとって良い本です。

ただし、「仕事に効く」というのはあまりないかな・・・と思います。
そもそも、グローバルで仕事をするときにこういう歴史の知識が求められるかと言うと、そうでもないと思います。
その国の人にとって、「何を歴史的な知識として語ると好意を持ってもらえるのか」を知っておくのは有用だと思いますが、そういうつくりになってないですからね。

一方で、日本人が抜け落ちそうな知識を、ピンポイントでしっかりと説明してくれている点、高校で世界を選択した人が誤解を受けそうなポイントや、学説で更新された点などをしっかり語ってくれているので、その辺は勉強になります。
世界史の視野から見ると、日本史が違った見え方をするという点も重要ですね。
日本史マニアは結構いますが、司馬遼太郎をはじめとする歴史小説を盲信したり、変な愛国心を持った目で歴史を捉えたりする人も多いですが・・・
本書はそうした人の先入観を多少正してくれるところもありそうです。

著者の主張の正当性に関して議論はあるかもしれませんが、それはどんな専門的な学者の説でも、疑問は呈されるものなので、やむを得ないと思います。
ひとつの物の見方として素直に読めばいいのではないでしょうか?

マイナスポイントを書けば、現代人にとって有用という意味では、第二次世界大戦以降の歴史をちゃんと語る必要があったのかな?と思います。
・東南アジア諸国がたどった現代史
・世界大戦後のイスラム世界の成り立ち
・文化大革命以降の中国
・南北分断以降の朝鮮世界
等々・・・

そんなことを考えていたら、つい最近続編が出ていました。

まだレビューはついていませんが、折を見て読んでみたいと思います。


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