よく「旅に持っていく本」というネタがありますね。

僕の場合、国内旅行では『街道をゆく』(司馬遼太郎)の訪問地バージョンを持参するのが一般的です。

今回は、『街道をゆく〈32〉阿波紀行・紀ノ川流域』 (朝日文芸文庫)が該当します。

この本、ただの紀行文ではなく、訪問地の歴史について、著者の考えを述べる部分が非常に多い。
しかも、歴史の概略を解説したものではなく、著者の関心領域に合わせたディテールを突いてきます。

現代だと、なかなか成立しづらい(売れにくい)分野の本だと思います。
まあ、当時でも司馬遼太郎だからというところはあったと思いますね。

歴史オタクであれば別ですが、普通の読者にとっては、その土地に赴くときに読むことで意味を持つ本だと思いますね。

例えば、本書で蜂須賀氏に対する記述があります。
ちょうど、徳島城博物館で「最後の殿様-蜂須賀茂韶-」をやっていたので、相乗的に面白いです。

ただし、司馬遼太郎という人は学者ではなく、作家なので、客観性よりは、独自の歴史観つまり主観に基づいて物事を語っているところがあります。
その辺のズレも含めて、旅と本を楽しめば良いのではないかと思います。


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