労働者の皆さま、今日も一日ご苦労様です
高校時代は「世界史」を選択していましたが、25年以上も経つので、その知識は忘却の彼方に消え去ろうとしてします。
しかも、当時学んだ時とは、学説もだいぶ変わっているんですよね。
一度、世界史をゆっくり勉強し直したいと思います。
そんなわけで、手始めに、ライフネット生命会長、出口治明氏の『「全世界史」講義 I古代・中世編』を読みました。
学んだことを思い出して頭の整理ができただけでなく、最近の学説も踏まえた情報がアップデートできて、とても良かったですよ。
「なぜ、この人が?」と思うかもしれませんが、出口会長は、日本の産業界で、一番勤勉で、一番教養のある方だと思います。
経営者が書く歴史本は、強引に経営論に結び付けたり、歴史上の人物を都合よく造形して自説を語ったりすることが多いのですが、この方は、本当に教養がある方なので、そういうことはあえてされません。
もちろん、女性の活躍、グローバル化、社会の自由度みたいな、現代的なイデオロギーから歴史を見ているところはありますが、偏りは感じませんでしたね。
ライフネット生命の業績はちょっとアレなんで、「経営と関係ない本を読んだり書いたりしている暇があったら、もっとしっかり経営しろ!」と思う人も多いかもしれません。
特に株主はそうでしょう。
僕もそう思う部分はなきにしもあらずです。
でも、そこは目をつぶって、本書を単独として評価するのであれば、「良書」と言ってよいと思います。
それにしても、歴史の学説って結構短期で変わってしまうものなんですよね。
「●●が××年に起こった」というのは変わらなくても、それをどう解釈するのかは、時代や社会環境で大きく変わってきます。
さて、本書は、天候の変化と社会の発展を関連付けて語っている点、交易、国際交流を重視している点が、ちょっと特徴的だと思いました。
この考え方が正当なものなのかは、僕の浅薄な知識では判断しようがありませんが・・・
「II近世・近現代編」も読まねば。