日本では、あまり格差が問題になっていないせいか一過性のヒットで終わってしまいましたが・・・

遅ればせながら、『21世紀の資本』(トマ・ピケティ)を読みました。

とても勉強になる本でした。

難解な本だと言われていますが、言われるほど難しくはなかったですよ。

  • データを活用した実証的な本で、婉曲的、難解な表現は少なく、丁寧に読めば本筋は理解できる。
  • 難しい数式は使わず、四則演算しか使われていない
  • 図表やグラフもシンプルなものなので、普通の学力があれば読み解ける

入門書が何冊か出ていますが、他の本を読む必要はないと思います。
NHKで放映された『パリ白熱教室』を観てから本書を読めば良いと思いますよ。

ただし、注釈も含めると、全部で700ページくらいあるので、忍耐が必要なことには違いありません。
前半は歴史的に資本がどう活用されてきたのかという話が大半で、格差の話題は中盤になるまで出てきません。

格差の拡大を表す重要な数式、

 r(資本収益率)>g(経済成長率)

については、後半に入ってやっと出てきます。

でも、この大著をゆっくり読み解いていくことは、とても有用な体験でしたよ。

例えば、「歴史的に見ると、経済成長率は年1%未満が普通」みたいな記述があったりします。
新興国の年数%の成長率というのは特殊なんですよね。

あと、自由と平等を希求し、支配者層から富を奪って再配分し、誰でも平等にチャンスが与えられる時代を築いてきたのが、米国を中心に、再び格差が拡大するようになっているのは歴史の皮肉だと思いました。
本書によると、戦争は格差を是正する機能を持っているとのことですが、このまま格差が拡大すると、先進国で戦争勃発(!?)
まではいかなくても、社会が不安定化するのではないかと思いましたね。

広い世界と、長い歴史から考えることで、僕たちは大きな視野を獲得することができるんだと思います。

願わくば、こういう本を読めるくらいの時間と精神的余裕が欲しいと思いますね。


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