新国立劇場に『桜の園』を見に行ってきました。

言わずと知れた、チェーホフの名作戯曲です。

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ただ、チェーホフの戯曲は結構難しいです。
作品自体は難解ではないのですが、登場人物の言動に表裏があって、裏にある心理を読み解かないと、「なぜこの人がこういう言動を取るのか?」がわからない。

それはさておき、舞台は19世紀ロシアの貴族の荘園。
主人公のラネーフスカヤは没落貴族の女主人ですが、没落してお金が無くなっているのに浪費癖が直りません。
桜の園で自慢の荘園が競売に掛かっている状況。

元農奴の富裕な商人ロパーヒンは、別荘地として荘園を貸すことを勧めます。
ところが、ラネーフスカヤはじめ周囲の人々は、商才がないのと、桜の園を失うのが嫌で、拒否します。

最終的には、競売でロパーヒンが桜の園を落札し、彼の手に渡ります。
ロパーヒンがそれで幸せになったかというと、そうではなく、ラネーフスカヤの養女のワーリャに告白しそびれて結婚を逃してしまう。

結果的に、桜の園の桜は切られてしまう。

舞台は、農奴解放により、貴族が没落し、元農奴の富裕層が台頭してきた時代です。
『21世紀の資本』にもありますが、文学作品は当時の社会状況をよく反映しています。

現代の日本に置き換えると、バブル世代の人が浪費癖が抜けず破産する。
新興の起業家が台頭して彼らの資産を買い取って・・・
みたいな感じでしょうかね。

結局、富の移転はあっても、それが誰かを幸せにするかどうかは分からないものです。

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