ヘンリー四世 – 新国立劇場

第一部のレビューは先日書きました。

『ヘンリー四世 第一部』@新国立劇場は現代人でも楽しめる古典劇

日曜日に第二部を観てきました。

ヘンリー四世第2部

『セビリアの理髪師』とのハシゴです。

『セビリアの理髪師』@新国立劇場 は気軽に楽しめる名作オペラ

同じ劇場内での移動でしたが、間は15分ほどしかなく、慌ただしかったですよ。
しかも、長時間座り過ぎてお尻が痛い!

さて、作品について。
シェイクスピアの時代も、第1部と第2部は分けて上演されていたようです。
ただ、第2部の方が評価は低く、ヒットもしなかったようです。

実際、お客さんも少な目で、席は6~7割ほどしか埋まってませんでした。
まあ、公演期間が長いし、1部を観ないで2部だけ観る人も少ないでしょうからね・・・

たしかに、第1部と比べると、前半は散漫で冗長な感じがあります。
前も書きましたが、『ヘンリー四世』と言っても、必ずしもヘンリー四世が主人公とは言えません。
むしろ、息子のハル王子(後のヘンリー五世)や、その臣下(?)のフォールスタッフの方が主役に近いかも・・・

前半、それぞれの登場人物が個別に動いていくので、焦点が定まらない感があります。
正直、かったるいなあ・・・と思いました。

後半に入ると、ヘンリー四世が病に倒れて死去。
息子のハルがヘンリー五世として即位。
これまでは仲間として取り立ててこられてきた、フォールスタッフは追放され・・・

と物語は転換を見せます。

これ見ていて、「あれっ?」と思いました。
こういう展開をするのか・・・と。

でも、実際、権力の継承の場ではこういうことが起こったりするものなんでしょう。
そういう意味では、権力継承の物語として、普遍性を持っているものかな・・・と思いました。

近年で言うと、『ゴッドファーザー』シリーズがこの作品、あるいはシェイクスピアの王朝物を下敷きにしているんではないかと思いました。
まあ、直接的であれ、間接的であれ、シェイクスピアの影響を受けていない映画や演劇を見つける方が難しいのでしょうが。

日本で言うと、経営者の後継ぎなんかにもありそうな物語だな・・・と思いました。

前回も書きましたけど、フォールスタッフ役の佐藤B作が実に良いです。
女好き、酒好き、権力隙の俗物なのに、深遠なセリフを吐く、不思議なキャラクターを見事に演じてる。
アドリブも入ったりしてましたが、さすがプロ!と思わせるものですが、
これまでは、一時期ちょっと売れたけど、あまり売れてない俳優、というイメージでしたが、侮れない実力派ですねえ。

カーテンコール(舞台にカーテンはないですが)では、スタンディングオベーションが起こりました。
1部、2部通して、役者さんも優れていたし、演出も古典劇を現代に通用するようにうまく変換されていましたからね。
古典劇でスタンディングオベーションが起きるのって、なかなか凄いと思います。

舞台の模型があったので、撮影しました(本物の舞台は撮影NG)。

ヘンリー四世2部2

写真だと良く分かりませんが、広々とした円形の舞台に、木材のやぐらが組まれています。
国王や王子が奥から登場してくるシーンは威厳がありますし、広い舞台が群像劇としてうまく活用されていました。


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