国立劇場小劇場

今週末は初夏の陽気でしたね~

地味に、国立劇場の5月文楽鑑賞教室「曽根崎心中」を観てきました。
文楽をナマで観るのは15年ぶりくらいです。

文楽って、取っ付きにくいです。

親が文楽が好きで、学生時代良く分からないままに連れて行かれていました。
観に行くのが面倒くさくなって、途中で同行しなくなりました。
あるとき、親が行けなくなって、チケットを貰って、イヤイヤ観に行ったことがあります。

何となく観ていると、突然、人形が生き生きと動き出して、「あぁ、美しいなぁ~」と思えました。
文楽がわかったような気になった瞬間です。
芸術って、最初は分からなくても、我慢して観ていると、ある時わかる瞬間が来たりするのが面白いんですよ。

まあ、わからないならわからないで諦めて、他のことをするのもよいでしょうが。

さて、今回の公演について。
人気の演目でもあり、初心者向けの鑑賞教室ということもあるのか、満員御礼でした。

最初に、太夫、三味線、人形遣いの「三業(さんぎょう)」の解説。
文楽はこの三つで成立しています。
普通に見ると、人形ばかりに目が行ってしまいますが、三つの要素で成り立つ総合芸術なんです。

次に、作品の解説。
この作品、最初に上映された時は、大当たりで、この物語を真似て心中する人が相次いだ。
それで、幕府によって上演禁止にされたんですね。
そのくらい影響力のある作品だったということなんですね。
当時の庶民の心をしっかり掴む要素があったということでしょう。

封建社会の話なので、現代の日本に当てはまらないところもありますが、お金と恋愛に翻弄される人間の姿は、現代でも変わりません。

徳兵衛にはお初という恋人がいるけど、徳兵衛には許嫁がいる。
お初と一緒になるには、結納金を返済しなければならない。
でも、徳兵衛は結納金を友人に貸すが、とぼけられて踏み倒される。
それだけでなく、徳兵衛の方は逆に濡れ衣を着せられてしまう・・・
ということで、心中へ・・・
という話なんですが。

心中はさておき、お金を貸して騙されて踏み倒されて、追い込まれる・・・なんて話は現在でもざらにあります。
僕の近くでもいくつかありましたからね。
時代を経ても本質が変わらないからこそ、本作品は現代でも生き延びているわけですけどね。

食後で眠かったので、最初は作品の世界に入れなかったけど、後半になるにつれて、やはり人形がリアルな人間に見えてきて、感情移入できました。
ただの人形が命を吹き込まれる感じがある。
伝統芸能恐るべしです。

ロビーに人形が飾られていました。

文楽人形


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください