国立劇場で「東海道四谷怪談」を見てきました。
CIMG3003
本作はおととし歌舞伎座で初めて見ましたが、衝撃を受けましたね。
歌舞伎は「面白い」と言っても、昔の芸能なので、知識や経験なしには、必ずしも面白いとは言えません。

でも、「東海道四谷怪談」は、現代人が普通に見ても楽しめる作品だと思います。
特に、お岩の幽霊が登場するシーンは舞台装置や演出が凝っていて、現代でも驚かされます。

あと、主人公の伊右衛門にお岩が憑り付くのですが、本当に幽霊が憑りついているのか、伊右衛門が狂って幻想を見ているのか、境界があいまいに描かれている。
そこから、心理的な恐怖感が醸しだされます。
こういうところも、荒唐無稽な怪談話に留まらないリアリティがあります。

CIMG2998

さて、今回の演出は、季節感もあってか、忠臣蔵の世界観が色濃く出ていました。
有名な話ですが、東海道四谷怪談は、忠臣蔵の外伝的な位置づけになっています。
それぞれがポジネガの関係にあり、ポジが忠臣蔵、ネガが四谷怪談と思ってもらえればよいかと思います。

「怪談物は夏じゃないの? なぜ12月に四谷怪談?」と思っていましたが・・・
元々は、仮名手本忠臣蔵と東海道四谷怪談は交互に上演されていたそうです。

途中、忠臣蔵のエピソードが挿入される他、ラストは討ち入りのシーンを見せてくれました。
いくら世界が連動しているとはいえ、討ち入りシーンで締めるのは脈絡がないように見えますが、年末の大サービスだと思えば良いかと思います。
歌舞伎の世界なんて、そういうものですからね。

伊右衛門役は松本幸四郎で、お岩はじめ5役を市川染五郎が演じています。
さすがは幸四郎ですが、72歳の幸四郎が伊右衛門を演じるのは、ちょっと無理があるかなとは思いました。
染五郎の5役は見事でした。
CIMG2996


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください