報告が遅れましたが、日曜日に「いけばな小原流展」に行ってきました。
関係者の方から招待券をいただいていたのです。
正直、いけばななんてこれまで興味がなかったんですが、行ってみてその考えは覆されました。
以下は、素人の拙い意見なので、詳しい方は笑って許してください。
凄くモダン化していて、作品によっては現代芸術の域にあるといっても良いと思います。
日本の草花だけでなく、「どこで取ってきたんだよ」と思うような不思議な植物を使っていたりもします。
陶磁器だけでなく、金属のパイプを使ったりしていて、かなり自由です。
それでありながら、ちゃんといけばなとして成立しているのが不思議なんです。
昔、華道をやっていた人や、フラワーアレンジメントをやっている人も一緒に行ったのですが、いまは境界線がだいぶなくなってきているそうです。
というのも、時代に合わせて変わらないと、生き残っていけないからなんだそうな。
特に、いまは西洋風の生活が根付いていますから、空間を彩るいけばなとしても、純和風なままでは居場所がなくなってしまうということでしょうね。
そういえば、美術の世界でも、日本画はだいぶ変化していて、モチーフは洋画とほとんど変わらなくなってしまっていたりしますね。
植物を使っているだけに、保存がきかないので、どんな素晴らしい作品でも後世には残せないんですよねえ。
残念ではありますが、この瞬間瞬間の表現が、この世界の特徴と言えるのかな・・・と思います。
季節が季節だけに秋を感じさせるものが多かったです。
というか、コンセプト自体が秋だったのですが。
自然を描写するのではなく、自然そのものを取り入れて、ミクロな世界を創造していく取り組みというのは、世界に類を見ないのかな・・・と思います。
表現の方法はいかに近づこうとも、フラワーアレンジメントとは世界観が違う気はするんですよね。