大妖怪展1

大妖怪展 ― 土偶から妖怪ウォッチまで

江戸東京博物館の企画展は、当たり外れが大きいのですが、今回は当たり!でした

そもそも、僕が妖怪に興味があるからというのもあるかもしれませんが。

日本人なので、日本の作品を見るのと、海外の作品を見るのとでは、受け取り方が違います。
海外の作品や、現代アートは、すんなり入ってこないんですよね。
「これは何を表現しているのか?」「作品にどんな意味が込められているのか?」みたいなことをいちいち考えさせられます。

今回の展覧会は、結構すんなり世界に入っていきます。

妖怪というのは、日本人のメンタリティーを色濃く反映したものだと思います。
それだけでなく、日本人の想像力・創造力の表出の場でもあります。

付喪神(つくもがみ)なんて凄くいいですよ。
使い古されたものに神や精霊が宿る。
モノを大切にする日本人の精神が形を取ったものだと思います。

ろくろ首、土蜘蛛、酒呑童子など、伝説に出てくる妖怪(?)も多数出てきますが、表現がまた優れてるんですよね。
幽霊の絵も展示されていますが、幽霊は洗練されて優美な表現が志向されるのですが、妖怪は非常に多様で、創造力がいかんなく発揮されています。

大妖怪展2

六道絵なんかも面白かったですよ。
本来は、天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の6つの世界が記されるもので、チベットの仏画なんかは、この6つの世界がきっちり分けられて表現されます。
でも、日本の六道絵が境界があいまいで、地獄道しか記されていないようなものも多いですね。
実際、日本仏教で六道の思想ってあまり根付いてないんじゃないでしょうか?
いずれにせよ、彼我の世界観の違いが分かって興味深いのです。

妖怪だけでなく、土偶なんかも展示されていて、妖怪の表現に至る日本人の想像力の根源が示唆されています。
ただ、土偶がどうして妖怪につながるかは、ちょっとわかりませんが(笑)

最後がいきなり妖怪ウォッチだったのは、拍子抜けしましたね。
妖怪ウォッチが展示されるのは良いのですが、いきなり現代に飛んでいて、唐突感がありました。

文明開化以降の妖怪表現に関しても、追いかけて欲しかったですね。
特に、水木しげるは外せないでしょう。

と思ったら、池袋で「体感妖怪アドベンチャー GeGeGe水木しげるの大妖界」というのをやってました。
談合したんでしょうか(笑)
住み分けているのは良いけど、チケットの相互割引とかやって欲しいなあ。

いずれにしても、オススメですよ!

展示の質  ★★★★☆(良作が多数展示されてます)
展 示 数  ★★★★☆(多くはないですが、ボリューム感はありました)
雰 囲 気  ★★★★☆(妖怪展らしい雰囲気をうまく作っていました)
演出&解説 ★★★☆☆(もうちょっと解説が欲しかったですね)
交  通  ★★★☆☆(両国駅から近いですが、西側に住んでいる人からすると遠いかな)
入場料(CP) ★★★★☆(一般、特別展のみ1350円、特別&常設1,560円)

総  評  ★★★★☆

大妖怪展3


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