遅くなりましたが、『カラヴァッジョ展』のレビューです。

カラヴァッジョ展

世界遺産登録への勧告を受けていま話題の国立西洋美術館。

国立西洋美術館

若冲展の行列が凄かったのですが、こちらは思ったほどには混雑してませんでしたよ。

若冲とカラヴァッジョは似たところがあります。
どちらも弟子を持たず、流派を作らなかったため、歴史的に忘れられかけていて、近年評価されるようになった。
独立独歩型の芸術家です。

だた、カラバッジョは若冲と比べて、かなりヤバい人です。
乱暴者で知られ、殺人まで犯してしまった。
性格も悪かったようで、他の画家をこき下ろしていたようですね。
逃亡生活果てに、38歳で熱病で死去。

ヨーロッパは、たまに人間的にはどうしようもない天才を生むんですよね~
カサノバ、サド侯爵、ジャンジュネ etc.
日本にもいなくはないけど、こういう人が少ないのは、社会的規範が強いせいなんでしょうかね・・・

本展覧会は、カラヴァッジョの作品は11点しかありません。
と言っても、カラヴァッジョの作品は65点と言われているので、「全作品の6分の1が集められている」と見れば多いと言えるかもしれませんね。
で、他の作品は「カラヴァジェスキ」と言われる継承者の作品です。
弟子は持たなかったのですが、自主的に学んだ人たちがいたんですね。
ただ、「カラヴァジェスキ」の知名度はさほど高くはないんじゃないかなあ・・・
今回の展覧会で展示されていた画家で、僕が知っているのは、ラ・トゥールだけでしたからねえ。
 
でも、カラヴァッジョはもちろんですが、その他の画家も含めて作品の質は高かったですよ。
ただ、この時代の絵画は、歴史や文化を知らないと、なかなか理解できませんけどね。

カラヴァッジョの作品を観ていて、ダークサイドに身を置いているからこそ見える世界もあるんだなあ・・・
と思いました。
カラヴァッジョはやっぱり変態なんですよね。
ドSなのか、ドMなのか、別の類の変態なのかは良く分かりませんが、なんか人間の過剰性というか逸脱性というか、そういうものへのこだわりが強い。

話題の「法悦のマグダラのマリア」はもちろんですが、「メデゥーサー」なんかも「おっ!」という素晴らしさがありました。

その知名度に反して、国立西洋美術館の企画展は、イマイチなものが多いというイメージがあります。
ただ、本展覧会は例外的に(?)良かったですよ。
「風俗」「五感」「光」「斬首」テーマ別に作品が配置されていて、それぞれのテーマがどう描かれてきたのかが、良く分かります。

今週末に終わっちゃいますが、オススメではあります。

作品の質  ★★★★☆(カラバッジョ以外に著名な作品は少なかったので、★一つ減らして四星)
作 品 数  ★★★☆☆(作品数は60点程度と少なめですが、全部油絵で大型のものが多かったので、三星)
雰 囲 気  ★★★☆☆(作品以外の演出は少なかったなあ)
演出&解説 ★★★★☆(解説は丁寧だったけど、演出に凝っているわけではないです)
交  通  ★★★☆☆(上野からそう遠くはないけど、西側から行くのはやや大変かな)
入場料(CP) ★★★★☆(安くはないけど、作品の価値を考えるとCPは高いんじゃないでしょうか?)

総  評  ★★★★☆

カラヴァッジョ展2


2件のコメント


  1. こんにちは。
    私もカラヴァッジョ展を見てきましたので、興味を持って読ませていただきました。『バッカス』の個性的で強いインパクトをしそませた一見穏やかで静かな表現、『エマオの晩餐』の闇を切り裂くような光の表現、『ナルシス』の刹那的に美しく表現、死の間際のマグダラのマリアが神と一体感になった法悦に浸っていることを見事に表現した『法悦のマグダラのマリア』など、心に強い衝撃を与える作品の数々を見ていくと、カラヴァッジョは天才ですが、やっぱり変態なのかもしれませんね。ドSと思われる作品も、ドMと思われる作品もあり、どんな人格の人か良くわからないというのが私の実感です。

    今回のカラヴァッジョ展からカラヴァッジョの絵画の魅力と美術史を塗り替えたかを考察してみました。別枠のカラヴァッジョの生涯も含めて読んでいただけると嬉しいです。ご意見・ご感想などコメントをいただけると感謝いたします。

    返信
    • bucketlist

      dezireさん。
      コメントありがとうございます!
      ブログ拝見しました。すごく美術に造詣が深いと見受けられました。
      私はさほど詳しくない、単なる愛好家ではありますが、今後も参考にさせてもらいます。
      後程、コメントもさせていただきます!!

      返信

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください