毎月1日は映画の日!

ってことで、映画館をハシゴしてます。
最初に観たのが・・・

『沈黙-サイレンス』
沈黙

いやー、良い映画でした。

さすがは、マーティン・スコセッシ!
『タクシードライバー』がアカデミー作品賞で『ロッキー』に敗北した時から、スコセッシはアメリカ映画界の偉大なる傍流として存在価値を示してきました。
「傍流」というのは決してけなしているのではなく、メジャー路線、商業路線と距離を置きながら、良い作品をものにしてきたんですよね。
ちなみに、僕の中の「偉大なる傍流」の中には、オリバーストーンなんかもいます。

まずは映像のつくりが優れていますね。
ちなみに、ロケ地は日本ではなく、台湾なんだそうです。
エンドロールを見ていると、台湾系の人名や組織名が出てきて、不思議に思って調べたらそういうことらしいです。
日本の雰囲気は良く出ているのですが、日本映画と映像の雰囲気が違います。
視点を随時切り替えたり、波や霧のような自然の演出も映画らしく撮られています。
この辺はハリウッドと言うか、アメリカ映画の技巧が凝らされていますね。

とはいえ、ハリウッド映画にあるような、勧善懲悪とはちょっと違います。
江戸時代のキリシタン弾圧が描かれているけど、必ずしも「宣教者=善」「江戸幕府=悪」という風には書かれていません。
登場人物も、主人公のフェレイラ神父(リアムニールソン)をはじめ、みな多面的な要素を持っています。
小説ならさておき、映画でこんな風に多面的な人物を描くのはかなりの技術がいると思うんですよね。

最後はハッピーエンドではないし、かなり解釈の余地を残す曖昧なもので、アメリカ映画的ではありません。
ただ、そこがこの作品に深みを与えていることは間違いない。

そういえば、スコセッシの出世作『タクシードライバー』も屈折したヒロイズムが描かれています。
その点では、スコセッシの生涯のテーマに沿った作品と言えるかもしれません。

原作は遠藤周作の同名の小説。

高校生の時に読んだんですが、正直ピンときませんでした。
僕が未熟だったのもありますけど、キリスト教、および信仰について真面目に捉えたことがなかったんですよね。
僕は仏教徒ですけど、凡百の日本人同様、無宗教に近い仏教徒です。
映画を観たあとでも、「キリスト教(あるいは一神教)とは何か?」「信仰とは何か?」ということを真剣に考えたことのない身としては、本作の本質は十分に理解できたとは言い難いですね・・・
でも、映画としてはとても良い作品ですし、日本人でありながらクリスチャンである、遠藤周作の苦悩と言うか、神に対する問いと言うか、そういうものを垣間見ることができた気がします。

最後に。
当時の日本人がこんなに英語しゃべれたわけないだろう!と突っ込みたくなりますが、ネイティブ含めて分かりやすく綺麗な英語をしゃべってくれるので、英語の勉強になる映画でもあります。


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