ボスニア・ヘルツェゴビナまで来ています。

日本人には馴染のない国ですね。
僕自身、実際に来てみるまで、イメージがありませんでした。

旧ユーゴスラビア諸国のひとつで、第一世界大戦勃発のきっかけとなった、サラエヴォが首都です。
「サラエヴォ事件」は歴史の授業でも必ず出てくると思います。

ハンガリーの経済状況については先日書きました(→日本の未来は大丈夫か?と、ブダペストで憂う)が、ボスニア・ヘルツェゴビナはハンガリーよりもさらに厳しい感じでした。

サラエヴォの街は思ったよりも、大きくて、オフィスビルもたくさん建っているのですが、旧市街に行くと、物乞いやスリがたくさんいて、治安に不安もあります。

この国は、第一次世界大戦以降も波乱に満ちていました。
ボスニア紛争を経て、政情が落ち着くのが1995年です。
日本が第二次世界大戦での敗戦以降、曲がりなりにも平和を維持してきたことを考えると、遅れること50年にして平和を実現したんですね・・・

ホステルの若いお姉さんと、フリーツアーの若いお兄さんと会話したのですが、口をそろえて同じようなことを言っていました。

「この国では、大学の勉強はかなり大変で、一生懸命勉強しないと卒業できないけど、大学を卒業しても就職先がない」

失業率は14%とのことでした。

ホステルのお姉さんによると、「海外で働き先を見つける若者も多いけど、ドイツ人がやりたくない仕事を引き受けざるをえない。大学で工学を勉強した学生が看護師になったりしている」とのこと。

ガイドのお兄さん曰く、「この国が好きだし、いまは政情も安定しているから、経済は厳しくてもこの国にいたいと思うが、再び紛争が起きたりすれば、ニュージーランドに移住したいと思っている」。

なかなか、日本人にはない悩みだなあ・・・と思いました。

ヨーロッパに来てみて、労働市場が流動化していて、EUの周辺国が煽りを受けていることを実感します。
先進国からしてみると、「安く労働力が確保できる」ということになると思いますが、一方でそれによって自国の労働者が失業するリスクも抱えている。

それと比べると、日本は恵まれているのかもしれません。
ただ、日本語と海を隔てた国境という壁に阻まれて、労働市場が硬直しているという日本独自の問題もあります。
「スキルの高い労働者が、海外に職を見つけてより好待遇で働く」というのが難しいんですよね。
あとは、正規と非正規の格差もありますしねえ。
スキルの高い非正規労働者が、買い叩かれているという現状がある。

海外と比べると、日本は、労働市場が閉鎖的、硬直的であることの恩恵と悪弊の両方が混在している状況と言えるでしょうね。
良い労働条件が得られている人にとっては、容易に既得権益を受け続けることができるので、良い環境だと思います。

一方で、スキルの割に条件が良くない人にとっては、より良い条件を得られる選択肢が狭くなっている。

何だかんだ言っても、日本は飛びぬけて恵まれた人も少なければ、飛び抜けて悲惨な状況にある人も少ない社会だってことはたしかに言えそうだと、強く実感しています。


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