やっと、『コンティジョン』を観れました。
「新型コロナ禍で観るべき映画」として本ブログでも紹介しましたが、ゲオで貸し出し中でやっと借りれました。
パンデミックと、それに立ち向かう人々を描いた作品で、「新型コロナ禍を予見していた」と言われて、最近かなり注目を集めている
ネットでも視聴できるんですけど、ゲオは株主優待で半額で借りれるし、ネットよりも安く観れるんですねえ。
で、感想としては・・・
「本当に、新型コロナ禍をかなり予見している!!」と驚きました。
単純にパンデミックの世界を描いている点で一致しているだけでなく、フェイクニュースを広げるブロガー、それに翻弄される人々がいたり、人々が買い占めに走って暴動が起きたり・・・とかなりリアリティがあるんですよね。
人がいなくなった街の風景とか、まさに現代そのものでした。
「感染を防ぐには、ソーシャルディスタンスと手洗いが大切だ」みたいなセリフがあって、「新型コロナと全く同じじゃないか!」と驚きました。
特典映像で、関係者のインタビューがあるんですが、当時から感染症の危機はかなり具体的なものとして想定されていたようです。
「十分起きえる出来事」として本作が作られているわけですが、実質的には誰もこういう事態が起きることを前提に備えてはいなかったんですよねえ・・・
かなりリアリティがあるだけに、ハリウッド的なエンターテインメント映画としては物足りないところもあるかもしれません。
例えば、ウイルスを利用して利益を得ようとする悪人がいて、それと戦う正義の人々・・・みたいな描き方をすれば、エンターテインメントとしてもっと面白いものができたのかもしれませんが、そっちに行ってしまうと、いま共感できるようなリアリティは損なわれていたと思うんですよね。
スティーブン・ソダーバーグ監督だけあって、フィクション的な演出よりはリアリティを重視している。
2011年に作られていたんですが、当時はこの映画の存在さえ知りませんでした。
公開時はさほどヒットしなかったんでしょうねえ。
パンデミックの映画なんて、平常時であれば大ヒットするものじゃないですからねえ。
映画の価値って、普遍的なものではなくて、時代や世相で変わるものだなあ・・・と強く実感しました。