第43回日本アカデミー賞の結果が発表されましたね。

【日本アカデミー賞全リスト】作品賞は「新聞記者」に、「キングダム」が最多受賞

「日本アカデミー賞はダメ」という批判は多く見られます。
「映画業界の内輪で与え合うための賞」みたいなことが言われてきました。

ただ、最近はインデペンデント系の『カメラを止めるな』が作品賞は逃したものの、8部門を受賞したりしています。

今年も、『新聞記者』が作品賞をはじめ、3部門を受賞しています。
安倍政権をあからさまに批判した、メジャーでない作品が受賞したのはちょっと驚きでした。

しかも、主演女優賞のシム・ウンギョンさんは韓国人ですから、ネトウヨ系の人が「なんでこんな反日映画に日本の映画界の賞を与えるんだ!」と怒りそうですね(笑)

米アカデミー賞で『パラサイト 半地下の家族』が作品賞を受賞したことに触発されて、「このままではヤバい」という危機意識が働いたのかもしれません。

最近の日本アカデミー賞の受賞結果を見ていると、完全とは言わないまでも、かなり公正、適正になってきているなあ・・・と思います。

米アカデミー賞と比べて見劣りがするのは、日本映画に優れた作品が少ないこと、日本映画はグローバル化しておらず、市場が小さいことが大きいと思います。

ちなみに、最近はだいぶ是正されてきましたが、米アカデミー賞も公正とは言えなかったです。

エンタメ作品はあからさまに低く見られてきたし(いまでもその傾向はある)、白人中心で有色人種はなかなか受賞できない、男性優位だという批判も受けていました。

特に、80年代、90年代は「なんでこういう結果になるの?」みたいな選考が多かった気がします。

最近はその反動で、人種差別を扱った作品や女性が活躍する作品がノミネートされやすくなった感はありますが、作品の質だけでなく、かなり世相が考慮されている感があります。

ロビー活動が重要で、だからこそワインスタインのような大御所セクハラプロデューサーが多大な権力を握ったりしたわけですが・・・

『新聞記者』ですが、僕も観ましたけど、とても良い映画です。

東京新聞記者・望月衣塑子さんの著書が原案になっていますが、フィクションや、事実かどうか検証されていないことが盛り込まれていて、フィクションかノンフィクションか、微妙な境界線上にある作品です。

最近のハリウッド映画は、伝記映画がひとつのジャンルとして成立しています。
もちろん映画なので、脚色や事実でない出来事が付加されていたりはしますけど、大筋は変えないですね。

『新聞記者』はフィクションがかなり混ざってきているので、ノンフィクション部分の説得力に欠けてしまうというか、政治的な意図が透けて見えてしまうところが弱みではあると思います。

個人的には、作品賞はノミネートさえされていなかった、『凪待ち』かなあ・・・と思います。

また、『キングダム』が最多4作受賞です。

これも面白い映画だったし、日本映画にしてはスケールも大きくて、「良く撮ったなあ」と思いますが、ハリウッド映画と比べると、学芸会レベル・・・とまで言わないまでも、見劣りがしますねぇ。

その意味では、『翔んで埼玉』がもっと受賞しても良いかと思いました。
この作品は、ローカルネタが満載過ぎて外国では受けないだろうなあ・・・とは思うけど、荒唐無稽な映画に見えてかなり丁寧に作り込まれているし、構成もかなり計算されていました。

繰り返しになりますが、まだ十分ではないけど、だいぶ日本アカデミー賞も変わってきているので、今後のさらなる活性化に期待したいと思います。


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