『パラサイト 半地下の家族』がアカデミー作品賞を受賞しましたね。

韓国映画初のカンヌ映画祭パルムードールを受賞したかと思えば、言語のハードルを越えてアカデミー賞作品賞まで受賞してしまいました。

僕自身は、本作が作品賞を受賞するのは難しいと思っていました。

ちなみに、僕の作品賞の予想は『1917 命をかけた伝令』で、受賞してほしいと思っていたのは『ジョーカー』です。

『ジョーカー』、『パラサイト』はすでにレビューしてます(『1917』は未見)んで、参考にしてください。

僕らはみんな、JOKER(ジョカー)だ!

格差がもらたす悲劇~『パラサイト 半地下の家族』~

アカデミー賞は、名目上は全世界の映画を受賞対象にしてるんでしょうけど、圧倒的に英語圏の作品が有利だし、さらにハリウッド映画が有利なんですよねぇ。

そんな中で、作品賞、監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の4冠というのは快挙です。

アカデミー賞側が本作を評価したということも驚きでした。審査員のリベラル化、グローバル化が進んだんだなあ・・・と思います。

逆に、同じ内容の作品が、アメリカを舞台に英語で撮られていたら受賞したんだろうか??というのも思います。
何だかんだ言って、アメリカ社会をネガティブに描く、バッドエンドな作品ってアカデミー賞では嫌われますからねえ。
(アメリカ社会に対する批判はOKながらも、描き方で評価のされ方は変わってくるイメージ)

さて、日本では愛国心の強い人たちが「カネで買収したんだろう!」とかディスりはじめるかと思ったら、そんなことはなく、むしろ、韓国と比べた日本映画のレベルの低さを嘆く声の方が目立ちます。

僕自身の意見では、日本映画は韓国映画と比べて劣ってるとは思っていません。
是枝裕和や岩井俊二は、世界で誇れるレベルの監督だと思っていますし、他にも園子温、白石和彌、西川美和もそれに劣らないレベルの作品を撮っていると思っています。

ただ、日本映画の難しいところは、作家性の高い芸術系映画と、エンタメ映画が分断してしまっているところにあると思っています。

『パラサイト 半地下の家族』は、芸術性・社会性という点からも評価できますけど、エンターテイメント作品としても十分成立しているんですよね。

アカデミー賞を受賞するのであれば、芸術性、社会性だけでもダメなんじゃないかと思うんですよね。

是枝裕和はカンヌは受賞できても、アカデミー賞の壁は破れないですね。
過去の日本映画を見れば、黒澤明、溝口健二、市川崑あたりは、エンタメと芸術性の両方を兼ね備えていたと思いますが、現在の日本は、なかなか両方を満たしつつ、グローバルで評価される水準の映画をつくるのは難しいと思います。

日本のエンタメ系映画は、正直日本以外では受けないものが多いと思うし、クオリティーとしてもハリウッド映画はもちろん、インド、中国、韓国と比べても見劣りするなあ・・・と思います。

日本の映画界が、グローバルを見据えてテコ入れしないと、日本映画がグローバルで評価されるのは難しいかなあ・・・とは思っています。

まあ、国際的な映画賞を受賞することが、映画の目的ではないのですけどね。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください