ジョーカー

公開日から2日遅れで、JOKER(ジョーカー)を観ました。

ヴェネツィア映画祭の金獅子賞を受賞し、実際に観た人の評価もかなり高かったんですが、実際にかなり良い映画でしたよ。

バットマンの敵である、ジョーカーが誕生するまでの物語ですが、いわゆるアメリカンヒーローものの系列とは違っていて、リアルな物語になっています。

バットマンシリーズともしっかり繋がってますけど、バットマンのジョーカーとは別物と考えた方が良いでしょうね。
バットマンのジョーカーは得体のしれないところが魅力であり、怖いところでもあるのですが、本作品を観ちゃうと、全てネタバレしてしまいますからねえ・・・

*** ここからネタバレあり ***

本作のジョーカーは、恵まれていない、精神を病んでいるオジサンなんですが、最初はあまりエキセントリックなところはないんですよね。

それが、不運に見舞われることで、犯罪を犯してしまい、段々と邪悪な存在に変貌していきます。
そこが本作品の怖いところであります。

さて、本作は治安が悪く、社会保障も不完全なアメリカの病理を描いています。
スマホも携帯電話も出てこず、テレビは白黒なので、時代設定は1930年~1960年くらいですかねぇ。
ただ、現代の格差社会を色濃く反映しています。

ジョーカーは養子で、父親から幼少期に虐待を受けた(母親はそれを黙認)という設定になっています。
ジョーカーが突発的に笑ってしまうという病も、その時に受けた障害なんですよね。

この辺の設定は、目黒の虐待死を思い出されされてしまいます。

父親(この場合は養父)から虐待を受け、母親はそれを黙認。
十分な教育も受けられず、安定した定職にもつけない。
母親は要介護状態・・・

逃げ場のない環境で、社会から爪はじきにされて、どんどん追い込まれていく。

この環境って、日本人にとっても、縁遠い話ではないし、これからどんどんそういう人は増えていくんだろうと思います。

僕らはみんな、ジョーカーの要素を持っていると思うし、だからこそ、この映画が価値があるんだと思います。

アメリカでは、本作が犯罪を誘発するのではないかと、米軍と警察が警戒態勢を敷いているそうですが、虐げられた人たちが、この映画に触発されて暴動を起こしかねない懸念が出てくるのは、無理からぬことだと思います。

ただし、本作品がそれを推奨しているわけでは決してないですが。

日本の場合は、暴動にまでは発展せず、個人で犯罪を犯すか、鬱憤を抱え込んで精神を病んでいくかのどちらになるんだろうなあ・・・と思います。

日本人にとってもリアリティのある、怖い映画でした。


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