ブレードランナー2049

遅くなりましたが、映画レビューです。

『ブレードランナー2049』

前作の『ブレードランナー』は興行的には失敗と言ってよいSF映画ですが、カルト的な人気を集めた、ファンも多い作品です。
特に、そこで描かれた未来像が素晴らしい。
『AKIRA』『攻殻機動隊』も、この映画があったから誕生したと言ってよいかもしれません。

高校時代に、映画館ではなく、ビデオ(当時はVHS)で観ました。
凄く影響を受けたというわけではないけど、気に入った作品ではありました。
ところが、観た友人2人は、2人とも、「イマイチだった」との感想。

暗いし、アクションシーンも少なくて、他のSF映画と比べると、「面白くない」ということだったんだと思います。

原作のPKディックの『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』は、SF小説の名作として、こちらもカルト的な人気を集めています。

原作と映画は結構違います。
本作に限らず、PKディックの作品は、多数映画化されてますが、原作に忠実に映画化されている作品は、僕が知る限りないと思います。
テーマが深遠で、物語が多層的なので、映画という形で表現するのが難しい上に、そのままでは興行的にも成功しづらいんですよね。
『トータルリコール』、『マイノリティーリポート』など、ハリウッドは、原作をうまく換骨奪胎して、多くの人が楽しめるエンタメ映画に仕上げてます。

『ブレードランナー』はエンタメ性をある程度犠牲にして、原作の世界を比較的活かした作りになっていると思います。
だからこそ、興行的には失敗し、一方で一部のファンから熱狂的な支持を得ているんだと思いますが。

さて、最新作の『ブレードランナー2049』ですが・・・
前作ファンの期待を裏切らない名作!と言ってよいと僕は思います。

「僕は思います」と書いたのは、前作ファン、原作ファンでも本作に批判的な人もいるからです。
一方で、ファンではない鑑賞者からは「長すぎる」という感想も出ています。

やはり、最新作も賛否分かれてますし、興行収入面でも苦戦しているという報道がされていました。
僕の感覚では、ファンや新たな映画好きがブルーレイ・DVDを買い支えたり、レンタルや動画配信を視聴したりして、2次流通市場も含めると、制作費は回収できるくらいは稼げるんじゃないかと勝手に思っています。

本作も、長く愛される作品になると、僕は確信してますから。

さて、本作は前作をリスペクトしつつ、同様のストーリーラインを採用しながら、マンネリにはなってません。
新しい映像技術を駆使しているし、前作を踏まえた伏線を張ったり、裏側の物語を想像されるように、作り込まれてますからね。
映像が芸術作品のように美しいし、それぞれのシーンにちゃんと意味があるので、僕は「長すぎる」とは思いませんでしたね。

本作を「長すぎる」「退屈だ」と思う人は、昨今のハリウッド映画やそこから波及した映画業界のお作法に毒され過ぎてるんじゃないかと思います。
ハリウッド映画は、「飽きさせない」「退屈させない」と前提として、そこに「いかに興奮させるか」「いかにワクワクさせるか」を乗せていきます。
そのお作法は、世界を魅了し、多額の収益を生む、まさに「現代の魔法」と言える、スゴいものではあります。

本作は、映像技術なんかは最先端の高度なものを採用していると思いますが、上記のようなお作法を取ってないんですよね。
僕は、逆にそのことを好ましく思ったりしました。

ああ、書ききれなかったので、改めて書きます!


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