光をくれた人

リウボウ パレットくもじにある、シネマパレットがリニューアルオープンして、会員限定で3連休は1000円で映画が観れちゃいます。

そんなわけで、『光をくれた人』を観てきました。

いやー、こりゃ良い映画だった!

「良い小説かどうかは書き出しでわかる」なんて言いますが、映画でもおおよそ当てはまると思っていて、良い映画かどうかは冒頭のシーンでだいたいわかります。
あくまでだいたいですが・・・

で、本作も冒頭から映像に力があって、名作の風格が漂っていた。
シーンのひとつひとつに詩情があふれていて、「これは名作じゃないか!?」と最初から期待させてくれました。
そして、見事にその期待に応えてくれた。

しかも、映像の美しさが上滑りしているのではなく、人間ドラマの中にしっかり定着していて、ストーリーや心理描写をしっかり見せてくれます。
俳優陣も実力派揃いですねえ。

特に、イザベル役のアリシア・ヴィキャンデルが良いです。
美人であり、可愛らしくもあるんですけど、演技力も凄くあるんですよね。
感情描写がうまくて、苦しむシーンなんかは美しさを犠牲にして凄みが出ている。
注目の女優さんです。

** 以下、ネタバレあり **

第一次大戦に従軍して傷ついた男が、灯台守として孤島に一人派遣され、現地の村で知り合った女性と結婚して、二人で燈台のある孤島に暮らすが・・・
みたいなストーリーなんですが、孤島の風景が実に美しい。
一種のメルヘンのような幻想的なシーンが折り重なるんですけど、物語の展開は、結構厳しい内容になってるんですよね。
そこが本作の独特の魅力でもあるわけですが・・・

で、この奥さんのイザベルが2回流産してしまい、その矢先に漂流したボートが流れ着き、それに赤ちゃんが乗っていた。
二人は自分の子供としてこの赤ちゃんを育てる。
ところが、実のお母さんが見つかってしまうんですよね・・・

その後、どういう展開になるかは、ここでは明かしません。

で、この夫婦はマイケルサンデルの講義のケーススタディーになるようなジレンマに陥るわけですが・・・
そこには、倫理というか、モラルの問題がしっかり込められています。

悪意なく罪を犯してしまった人が、その罪どう償うのか?
みたいなテーマは、イギリス文学的な感じがしますが、実際、原作者のM・L・ステッドマンはオーストラリア出身ではあるけど、イギリス在住なんですね。
(ちなみに、ロケ地はオーストラリアのようです)

作風もストーリも違いますけど、『つぐない』を想起しました。

ハリウッド映画も良いですが、こういう映画をたまに見ると、自分の内面が少しばかり深くなる気がします。


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