これまでずっと思ってきたことですが、日本映画はハリウッド映画を意識しない方が良い。
SFやアクション映画では、ハリウッド映画ほど金はかけられないし、技術も遅れている。
一方で、観客は同じ金額を払って映画を観るわけだから、分が悪い。

そんなわけで、『忍びの国』も最初は観るつもりはなかった。

事前情報に限ると、ハリウッド映画の劣化版臭がするし、嵐の大野智主演ってことで、アイドル映画かぁ~ みたいな印象でした。

でも、監督が僕の好きな中村義様なんですよねぇ。

伊坂幸太郎原作の『アヒルと鴨のコインロッカー』『フィッシュストーリー』『ゴールデンスランバー』はいずれも良作でした。

近作の『殿、利息でござる!』もしかり。

実力ある監督さんです。
実際、本作品は口コミ評価も高かったんですね。

そんなわけで、仕事あがりに上映時間もピッタリ合ったので、観てきました。

うーん! やるなあ!!

というのが、第一の感想。

単なるアクション映画ではなく、登場人物のそれぞれのキャラクターや立場が交錯し合って一つの大きな物語が形作られていて、良く出来た映画だなあ!!と感心させられました。
「正義と悪の戦い」みたいな対立構造で描かれていないのも、物語に深みを与えています。

大野智演じる無門が主人公なんでしょうけど、脇役も大物俳優ぞろいだし、登場人物がみなしっかりキャラクターが立っています。
それでいて、ストーリー展開がスムーズで破たんがない。
実力がないと、こんな風に手際よくまとめられないと思いますね。

作風としては、シリアスでも深刻でもなく、コメディ映画としての軽身があって、その辺は時代劇としても新しさを感じさせてくれるところです。

三谷幸喜の『清須会議』を彷彿とさせてくれました。

『清須会議』がゆったりとしたつくりで、駆け引きを中心とした展開であるのに対して、『忍びの国』はスピード感のあるアクションで畳み掛けるような展開を見せてくれます。

アクションシーンも、大半は良く出来ているのですけど、一部「これはないだろう」という個所がありました。
そこだけ子供だましというか、ゴマカシがありましたねえ。
詳しくは実際に観てもらえばわかると思います。

全体としては、凄く良く出来ていた映画で、十分見る価値がありました。


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