ライオン25年目のただいま

『LION/ライオン ~25年目のただいま~』

昨日観てきたのですが、雨が降っていたせいか、席は3割も埋まってなかったです……

でも、前評判通りの良作でしたね~

アカデミー賞6部門ノミネートされていたにもかかわらず、受賞は一部門もないっていうのは、ちょっと残念ですね。

本作、実話をもとにした映画です。

インド人の少年、サルーが5歳の時に迷子になり、両親や兄弟と離れて暮らすことになった。
オーストラリア人の夫婦に引き取られて、タスマニアに暮らす。
成人したサルーは、ある時思い立って、Google Earthを使って本当の家族を探し出す。

というストーリー。

「いかにも感動作」といった内容ですが、実際に感動作です。
ただ、ベタにならないように、わざとらしさがあまりなくて、抑制が効いています。

最初の半分が、迷子になって、オーストラリア人夫婦と暮らすようになるまで。
後半が成人して、実の親を探し出すまで。

時間も、ほぼ半々になっています。

** 以下、ネタバレあり **

前半は、インドの猥雑とした風景がリアルに描かれながら、どこか美しさが漂います。
ほぼヒンドゥー語で物語が進みます。
アメリカ映画は、安易に英語を使わせてしまいがちですが、この辺はしっかりとリアリティ出してますねえ。
日本で迷子が出ると、誰かが助けるし、警察が何とかしたりするんでしょうが、インドでは孤児なんてたくさんいるので、誰も助けてくれないんですよね。
実際、インドには2回行ったんですけど、人の値打ちってすごく軽いんだってことを実感させられます。

インド人の孤児を引き取って育てるオーストラリア人の夫妻というのも、ちょっと驚きましたね。
本当の話ですからね。

後半は、成人して恋人もできて、幸せな人生を送るはずが・・・
突然、家族を探すことを思い立つんですが、Google Earthを使うところが新しいですね。
テクノロジーの進化が、人間の幸せと相反するどころか、幸せを増進するという、好事例ですねえ。
Googleが協賛したり、制作支援したりしてるのかな・・・と思ったりしましたが、そういう情報は出てませんでした。
Googleの良い宣伝だと思いますがね。

実際、実の親と再会を果たすんですが、昔の日本映画やヨーロッパ映画だったら、実の親と育ての親の間で葛藤する物語になるんじゃないかと思います。
でも、そんなことはなく、サルーは両方の親から愛されて幸せでメデタシメデタシってなります。
本当に実話でもそうだったんのかなぁ・・・と斜に構えて観てしまったりします。

でも、映画としてはすっきりしていて、後味が良くて、爽快感が残るんですよね。

本作だけでなく『インビクタス』を観たときも思ったことなんですが、「とてもいい映画だけど、話がちょっと出来過ぎてるなあ」ってことです。

でも、実話なんだから否定のしようがない。

出来過ぎた物語だと思っても、実話だったら許されるという、ちょっと逆説的な事実があります。
実話をもとにした映画は、なかなか撮るのが難しいとは思うけど、「事実」という盾で守られる部分はあるんですよね。

個人的には素直すぎていて、もうちょとヒネたところがあっても良いと思いましたが、ストレートな良作ではあります。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください