BSプレミアムでやっていた映画『寒い国から帰ったスパイ』のレビュー。

Amazon見て驚いたのですが、VHSはあるけど、DVDが出ていない!?

ホンマかいな?

さて、1965年のイギリスのスパイ・サスペンス映画。
古い作品ですが、有名なので観てみたかったんですよね。

東西冷戦下の東ドイツを舞台とする、スパイ合戦が描かれています。
・・・と書くと、『007』シリーズのようなものを想像するかもしれませんが、全然違います。

アクションシーンはないし、映像も淡々としている。
スパイたちもあまり変わったところがなく、辛気臭いんですよね。
でも、これの方が、007よりもスパイのリアルに近いんでしょうね。

まあ、『007』やら『MI』シリーズを見慣れている身としては、「何これ??」と逆に新鮮でしたね。

物語は、著名なスパイ小説が元になっているだけあって、重層的で入り組んでいます。
しかも、途中で状況が変わって、敵・味方の関係も揺らいでいくので、ちゃんと観てないと、取り残されます。
実際、僕は取り残されました。

いまのハリウッド映画と違って、退屈させないように工夫が凝らされているわけでもなく、集中して理解しようとして観ないと、置いて行かれてしまいます。
そこを耐えて見続けると、奥深い世界が開けてきます。

ハリウッド映画だと、悪の共産主義国に対して、正義の資本主義国が天誅を下す!みたいな展開になりがちですが、イギリス映画だけあって(?)、能天気ではないし、悪を倒してバンザイ!でもない。
むしろ、東ドイツと英国を等価のものとして描かれていて、主人公はその間で運命に翻弄される弱い存在です。

ハリウッドのスパイ映画とことごとく違いますねえ。

でも、そこに深みがあってよいのです。
繰り返しになりますけど、ボケッと何となく見て楽しめる作品ではないので、覚悟して忍耐強く見ましょう。


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