BSプレミアムでやっていた『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』のレビューです。

Snatchは「奪う」「ひったくる」という意味なので、タイトルを直訳すると「身体略奪者」という意味でしょうかね。

宇宙から飛来した植物みたいなものが、どんどん人々の身体を乗っ取っていき・・・みたいなストーリー。

1956年制作のドン・シーゲル監督の映画。
ドン・シーゲルというと、『ダーティハリー』ですが、こういう映画も撮ってたんですねえ。
サム・ペキンパーが脚本サポートしていたと言いますから、人材的には、アメリカンマッチョ映画の源流的なところはあるんですね。
作風は全然違いますが。

映像だけで観ると、結構しょぼくて、いまなら大学の映画学科の卒業制作でもできちゃうんじゃないかと思えるくらいです。
昔は、ハリウッドもこんな感じだったんですね。

ちなみに、「だからダメな作品」というわけでは全然なく、映像技術に頼らず、恐怖感を演出する巧みさをうかがい知ることができます。
BGMの使い方、俳優の演技を観ていてもいまからすると大仰ではあるけど、工夫の跡が伺えます。

ジャックフィニィの名作を原作としているだけあって、物語は非常に良くできています。
「自分の存在が誰かに乗っ取られるんじゃないか」とか、「自分が接している人たちは本物じゃないんじゃないか」とか、現代人が抱きかねない妄想、恐怖を映像化している。
だからこそ、映像技術が陳腐化しても古典として残るんでしょうねえ。

ちなみに、元々は悲劇的な終わり方を想定していたそうですが、大衆受けを考えて変えられたそうです。
たしかに、終わり方には違和感ありましたからねえ。
バッドエンドの方が、余韻が残って良いと思いますが・・・
大衆受けを狙うハリウッドの傾向は、当時から強くあったということでしょうか(笑)

その後、リメイクもたくさん作られているようですね。

映画史的な見地から見ても勉強になる作品です。


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