BSプレミアムでやっていた、『LIFE!/ライフ』。
この映画、2年ほど前に、飛行機の機内で観たのですが、英語で観たせいで、ちゃんと理解できていませんでした。
なんで、今回の再放送はちょうといいタイミングでした。
派手さはないけど、良い映画です!
雑誌「LIFE」の写真管理部のウォルター(ベン・スティラー)は、平凡なさえない男。
ある日、会社の買収が決まって、「LIFE」の休刊が決定、クビの危機が訪れる。
カメラマンから渡された最終号の表紙のネガだが、「表紙に使え」と指示されたものだけが欠けている。
カメラマンを探して、ウォルターは冒険に出かける。
みたいなストーリー。
主人公のウォルターは42歳です。
後でわかってくるんですが、父は彼がが17歳の時に亡くなっている。お金がないので、働かざるを得なくなる。
16年間『ライフ』に勤務、同僚の女性に憧れるも、声をかけられない。
妄想癖があって、妄想の中では自分はヒーローになっている。
「あれ? 日本のサラリーマンみたいだな」と思いました。
アメリカ人ってもっと簡単に転職するし、モノをもっとはっきり言う人たちだと思っていました。
こういう悶々とした日本的なサラリーマンっているんですねえ。
この中年のさえない男(というにはイケメン過ぎるんですが)、が否応なしに冒険せざるを得なくなる。
インディージョーンズみたいな非現実的な冒険ではないんですが、自然が美しいし、ウォルターの心の変化が、あかさらまでなくじわっと伝わってきて、良い感じです。
特に、ヘリコプターが離陸する直前、ウォルターが走って乗り込むくだりはカタルシスです。
BGMに流れるデビッドボウイの「スペイス・オディティ」(映画の中では「トム少佐」となっているけど)もとても良い。
余談ですが、ウォルターがひそかに思いを寄せる同僚が、シングルマザーだったりして、リアリティがあるなあ・・・と思いました。
中年からでも新しい冒険できる
いつまでも人間は成長できる
会社を辞めてから改めて観て、そういうメッセージがバンバン伝わってきます。
まあ、会社員時代もそれなりにやりたいことやってきたんですが、やり残したことはたくさんあります。
最後に、ほぼ完ぺきな映画ですが、ラストはアメリカ映画にありがちな予定調和で終わったのがやや残念。
もう少しひねって欲しかったのというのがホンネ。