BSデジタルでやっていた『トムホーン』のレビューです。

西部劇なんですが、1980年と、比較的最近(?)撮影された作品です。

アメリカにおける西部劇って、日本における時代劇に近いのかなあ・・・と思います。
時代劇は、必ずしも過去の出来事を描いただけでなく、現代という時代性も反映しています。
最近の時代劇がチャンバラ劇ではなくなってきたように、西部劇も銃撃戦中心ではなくなってきたりします。

日本人にとっては、西部劇がどういう変遷を辿ってきたかはあまりわからないし、僕も西部劇はあまり好きではないので、ちゃんと観てきませんでした。

最近、改めて見直すと結構面白いんですよね。

本作は、西部劇でもちょっと毛色が違います。

** ネタバレあり ***

スティーブ・マックイーン演じるトムホーンは、かつて賞金稼ぎで名を馳せた西部の英雄です。
しかし、社会が安定するにしたがって、時代に取り残され、社会から疎まれていきます。
恋人にも逃げられ、無実の罪を着せられて処刑されてしまいます。

80年代以降のアメリカ映画は商業主義が浸透して、「主人公が死んで終わり」みたいなものはなかなか作られないんですよね。
しかも、本作は処刑されてますからねえ。

僕も、最近のアメリカ映画に毒されているせいで、トムホーンは処刑寸前に逃亡するものだとばかり思っていました。

ところが、本作は処刑されて終わり。

うーん。

後味は良くないですけど、余韻が残るし、考えされられます。

ハリウッド映画も、変わってきて、必ずしも勧善懲悪で正義が勝って終わりではないですけど、やはり売れる映画を作らざるを得ない。
もっと多様な作品が出てきても良いと思います。
そういう意味では、ハリウッド以外の作品が、世界観は広いと思います。

そういえば、スティーブ・マックイーンってアメリカンヒーローの一翼をになっている存在かもしれませんけど、あまり明るくなくて、悲劇性を背負っていますよねえ。
現代にはあまりないタイプのヒーロー像です。


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