BSプレミアムでやっていた『マンハッタン無宿』を鑑賞。

ドン・シーゲルとイーストウッドのコンビ(+音楽のラロ・シフリン)という『ダーティーハリー』のコアメンバーが揃った作品で、『ダーティーハリー』の原型となった作品と言われています。

Wikipediaからあらすじを引用。

アリゾナ州の保安官助手を務めるクーガンは、凶悪犯リンガーマンの身柄を引き取るため、単身ニューヨークにやって来るが、空港でリンガーマンの手下の罠にはまり、逃げられてしまう。
責任を問われて解任されたクーガンは、現地で知り合った女性犯罪人専門の保護官ジュリーの協力を得て、一般人の立場のままでリンガーマンの行方を追う。

刑事モノなんですが、「カウボーイニューヨークに行く」的なノリで、冒頭もウエスタン映画かと勘違いする感じです。

実際、何度も主人公のクーガーは、ニューヨーカーからテキサス出身と勘違いされます。
この辺はアメリカ人でないとニュアンスは分かりませんが、田舎の粗野な男が都会で暴れる的な作品で、当時のアメリカの都会と田舎の意識の違いが出ていて、なかなか勉強になります。

と言うか、映画としてはB級臭がプンプンで、映画のつくりも、突っ込みどころ満載です。
主人公のクーガーは正義感、使命感に燃えていると言う感じでもなく、途中で色々な女といちゃいちゃしまくっている。

1時間半の短い作品にもかかわらず、ストーリー展開が間延びしていて、終わり付近で、やっと敵との大立ち回りが始まります。
それも、現代的な目で見ると、迫力も緊張感も欠けてるんですよね。

ただ、この作品は、アクション映画の主流がウエスタン映画から警察モノへと移っていく、象徴的な映画と言えると思います。
まさに、両者の立役者たるイーストウッドが演じていますからね。

しかも、カウボーイと警察官が、(映画の世界では)しっかり繋がっているということもわかります。

国家権力が犯罪に対して十分に機能しない世界において、犯罪者を打ち負かして社会秩序を維持するヒーローが求められる。
そのヒーローが、昔はカウボーイで、いま(と言っても60~70年代)はアウトローな警察官。

まあ、最近のアメリカの大衆は警察官が嫌いなのか、本作やダーティハリーのようなヒーローは描かれてませんね。
最近の映画で描かれるのは、「●●マン」みたいな超越的な能力を持つ超自然的なヒーローか、トムハンクスが演じるような暴力を伴わない、誠実で理知的なヒーローです。


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