BSプレミアムでやっていた『ゲーム』のレビューです。

監督は良作ぞろいのデビッドフィンチャー。
彼のダークで、半分精神が病んでいるような作風は結構好きです。

本作は、『セブン』と『ファイトクラブ』の間、1997年に公開された作品ですが、興行的にはコケたようです。

何より、名前が識別性がないですからねえ。
ネット検索もしにくいしねえ。

でも、本作は俳優陣も実力派で、脚本もしっかりしているし、映像も「さすがフィンチャー!」という感じで質は非常に高い映画です。

マイケルダグラスが投資銀行経営者のニコラスの役ですが、『ウォール街』を想起させてくれます。

アメリカで「精神を病む最先端ビジネスマン」と言えば、金融マンですね。
日本は銀行員なんて、堅くて真面目な職業ですから、だいぶ違いますね。

それはさておき、ストーリーは下記のような感じ。

ニコラスが48歳の誕生日に弟のコンラッド(ショーン・ペン)から”CRS(Consumer Recreation Services)”という会社が提供する“ゲーム”の招待状を受け取る。
それに参加するうちに、どんどんニコラスは謎のトラブルに巻き込まれて窮地に追い込まれていく・・・

現実なのか、妄想なのか、あるいは、騙されているのか、そうでないのかだんだん境目があいまいになっていくし、見る人にもそれは明かされず、どんどん話が展開していきます。
この辺のストーリーテリング巧みさはさすがだなあ・・・と感心させれます。

この世界観とスートーリーの持って生き方はすごく斬新だなあ、と思うのですが、良く考えれば、デビッドリンチという先駆者がいましたね。
デビッドフィンチャーはデビッドリンチの影響をかなり受けてるんじゃないかなあ・・・
あと、さらに系譜を遡ると、スタンリーキューブリックに行きつくんじゃないかと思います。

いずれにせよ、フィンチャーは社会的に恵まれた階層の孤独感というか喪失感というか、そういうものを描くのが好きですね。
きっとドSな人なんでしょうかね。
お父さんは『ライフ』誌の記者だというから、家庭はそれなりの中産階級なんだと思いますが。

本作は、それでも終わり方がかなり希望を持てる感じでした。
一方で、設定はどう考えても無理があるわけですが。

フィンチャーはデビュー当初の評判は散々で、作品もヒットしなかったようですが、いまはメジャーとして活躍しています。
クリストファーノーランもそうだと思いますが、ダークな世界観を持った監督がエンタメ映画のど真ん中に来れているのは、911の影響が大きいと思います。
アメリカ人も、911テロ以降は心に闇を抱えるようになったんだと思いますね。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください