今年の夏の毎週火曜日は恒例で、BSで『男はつらいよ』シリーズを観ています。

本日は『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花』。

シリーズの中でも評価が高い作品です。
『男はつらいよ』シリーズは、僕の中では観賞の優先順位が高い映画ではないのですが、改めてみてみるとなかなか良いです。
予定調和なんですが、安定感があるので安心して観られるんですよね。

さて、この作品、かなり昔に観た記憶があります。
映画館ではなく、テレビの再放送だったと思いますが。

本作は沖縄が舞台で、幻想的な雰囲気が漂っているのと、マドンナのリリーとの関係が相思相愛で、安心して観れるところが評価の高いところだと思います。
1980年の作品ですが、当時の沖縄ってこんな感じなんですねえ。
だいぶ今と雰囲気が違います。
この時、アメリカから日本に返還されてまだ8年ですからね。
当時の風景が映像に残されているだけでも、貴重な作品だと思います。

あと、本作では寅次郎が初めて飛行機に乗ります。
『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』でウィーンに行くときに、もう一度飛行機に乗りますが、僕が知る限り、寅さんが飛行機に乗るのはこの2回です。
寅さんは飛行機嫌いで、羽田空港で一悶着起きます。

翻ってみるに、これまでの旅行は飛行機は使わず、陸路と海路で移動していたということになりますね。
九州や北海道にも行ってますから、かなり大変で移動時間もかかったしょうね。
逆に、贅沢な旅行だと思いますがね。

あと、本作は過去のシリーズと比べても時代を感じさせる作品になっています。
沖縄がだいぶ様変わりしたのもあります。
また、手紙や絵葉書でのやり取りが何度もなされているのも気になりました。
電話はあったけど、手紙も結構使われていたんですよねえ。
僕自身も記憶にあります。

東京から沖縄へのルートを地図で調べるシーンがありますが、これもハッとしました。
タコ社長から言われるまで、とらやの一家は飛行機で行けることに気づかない。
いまならスマホで一発で調べられますからね。

当時、沖縄に行くのは海外旅行に行くようなもので、いま台湾や香港やバンコクに行くよりも距離感があった気がします。
だから、沖縄のシーンは現地に行けなかった人たちのための疑似観光の意味もあります。
海洋博の会場をシーンに入れ込んでサービスしてくれています。
改めて思うのですが、寅さんみたいに自由に国内を旅することって、昭和時代には、今よりずっと価値があったんですよねえ・・・
きっと。

延々と本筋に関係ないこと書きました。
重要なのは、本作で寅さんがリリーと沖縄で同棲していることです。
寝る部屋は別という設定になっていますがね。

それにしても、このシリーズ。
かなり意図的にセックスを描くのを回避してますね。
寅さんが性行為を行っている様子が全く見えない。
彼はどうやって性欲を処理してたんでしょうか?

そんなことを考えるのは野暮なんでしょうけど・・・

今回に関しては、寝室は別でも、同棲してるんだからなんかあったでしょ!
と考えるのが普通だと思うんすよ。

まあ、この映画はファンタジーだから、そういうこと考えちゃダメなんでしょうね。
本作はシリーズの中では、かなり男女の関係に近い部分が描かれつつも、ファンタジーとしてうまく処理されている。

延々とワンパターン映画を撮っているように見えるけど、ファンを裏切らない程度に変化を加えながら、うまく計算して作品をつくってるなあ。
と感心します。
国民的な長寿映画として何十作も作って飽きられないのにはちゃんと理由があるんですね。

いやー、映画って本当にいいもんですね~
それでは次週をご期待ください。
サヨナラ サヨナラ サヨナラ ♪

過去のレビューはこちら。

ノマドの先駆者を描いた(?)『男はつらいよ』(1019本目)

『男はつらいよ 奮闘編』はありそうでありえない理想郷を描いた映画(1021本目)

『男はつらいよ 柴又慕情』は時代を感じさせる人情映画(1022本目)

『男はつらいよ 寅次郎相合い傘 』はシリーズ最高傑作?(1024本目)

シリーズの名作『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』のレビューと裏ネタ(1028本目)

『男はつらいよ 噂の寅次郎』は特筆すべきところはないけど・・・(1031本目)


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