映画旧作レビューシリーズ。

本日は『ガス燈』。

1940年の英国版と1944年の米国版があるそうですが、有名なのは米国版。
今回紹介するのも米国版です。

イングリッド・バーグマンがアカデミー主演女優賞を受賞。
たしかに、本作のバーグマンは良いですよ!

ストーリは下記の通り。

霧深いロンドンに、ある夫婦が暮らしている。夫に「物忘れや盗癖が目立つ」と指摘された妻は自分がおかしくなったのだと思い込み、不安に苛まれるようになる。しかし、それは夫がそう言い聞かせることで妻を精神的に追い込んでいたからだった。そこにはかつてアリスという裕福な女性が殺害され、宝石が盗まれた事件が関係しており、その犯人はまだ捕まっていなかった。

ガス燈 (映画) – Wikipediaより。

先日レビューを書いた『素晴らしきかな、人生』でも、この映画の話題が出てきます。

『素晴らしきかな、人生』は素晴らしきかな(1106本目)

うろ覚えなんですが、役者を雇って、主人公を誘導しようと計画するときに、「ガス燈を観てないの?」みたいな会話がでてきました。

アメリカ人にとっては、観ておくべき古典的な映画なんでしょうか。

実際、残酷なシーンや、アクションシーンはないんですけど、緊張感があってハラハラさせられます。
それは、精神的に追い込まれていく主人公に共感を覚えるからで、人間ドラマでこうした緊張感ある物語を構成していくのは、さすがに古典名作ならではですね。

夫から妻への心理的なDVというのも、非常に現代的かつ普遍的なテーマであり、いま観てものめり込めますね。
もっとも、いまは妻から夫へのDVというのもありそうですが。
逆版でリメイクするというのあるかもね。

ヒッチコックなんかはそうですけど、昔の名作サスペンス映画は、トリックや謎解きの醍醐味以上に、主人公が心理的に追い込まれていく恐怖が鮮明に描かれています。
19世紀の精神分析の隆盛は、20世紀にも影響力を及ぼして、シュールレアリズム等の芸術作品を生んでいます。
こういう作品を観ていると、映画に対する影響も無視できないな・・・と思います。


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