BSデジタルの『男はつらいよ』の3回目の放映。

これまでの2作品のレビューは下記です。

ノマドの先駆者を描いた(?)『男はつらいよ』(1019本目)

『男はつらいよ 奮闘編』はありそうでありえない理想郷を描いた映画(1021本目)

今回は9作目の『男はつらいよ 柴又慕情』。
公開が1972年なので、ほぼ僕の生まれた時期と重なります。

このシリーズはフォーマット化されていて、ワンパターンなので、新たに語るべき要素はさほど多くないのですが・・・

第1作と比べると寅次郎の粗野さが多少は和らいでいます。

ちょっと面白かったのは、さくらと博の夫婦が家を建てようとして、寅さんの部屋を賃貸に出そうとする点です。
この夫婦は低所得者という設定なんですが・・・
この時期は、マイホーム幻想が強かったんだなあ、、、
と思います。

この時代は、まだ経済が右肩上がりに成長していたので、不動産を保有することにはそれなりにあったのかもしれませんね。

まあ、そのことがトラブルの種になるわけですが。

今回のマドンナ役は、吉永小百合。
現代から見ても、さすがに綺麗ですね~

でも、設定には違和感がありましたね。

OL3人(そのうちの1人が吉永小百合が演じるマドンナ)が旅行中に寅さんと知り合り、道中を共にするという設定です。
いまなら、女3人の旅で、旅先で寅さんみたいな怪しい男と知り合ったら「キモーいー!」とか言われて敬遠されるだろうなあ・・・

さらに、吉永小百合はその後も柴又の実家を訪ねたりする。
こんな若い綺麗な女性が、旅先で知り合ったヤクザなオヤジを訪ねるなんて、いまなら設定としては考えにくい。

当時でもリアルにこういうことはなかったんだと思いますが、設定として許されているので、かえすがえす当時は牧歌的な時代だったんだなあ・・・と思います。

吉永小百合の役は、結婚を父親に反対されて悩んでいるという設定なのですが、寅さんと会い、さくら、博と話すことで結婚を決意します。
いまは当たり前になっていますが、親のいいなりにならず、自分で決断する女性というのは、当時の女性からも共感を得たのかな・・・と思います。

繰り返しになりますけど、ワンパターンを楽しみつつ、ディテールの変化を見るのが、本シリーズの楽しみ方ではないでしょうか?


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