週末にDVDで観た『僕の神さま』のレビューです。

舞台はナチス占領下のポーランドですが、映画はアメリカで作られており、セリフも英語です。
最初は違和感がありましたが、良く作りこまれた作品なので、途中から気にならなくなりました。

ちなみに、本作品は収益性が見込めないということで、アメリカでは劇場公開されなかったとか。
アメリカの映画界(というか、映画観賞者)は大丈夫か?
と心配になってしまいます。

さて、当時のポーランドはナチスに侵攻され、ユダヤ人の強制連行が始まっていた。
ユダヤ人の少年ロメックは両親と別れて、ひとり小さな村へと預けられます。
日本でも第二次世界大戦時は疎開がありましたが、こちらは戦闘に巻き込まれて死ぬ恐れがあるだけでなく、ナチスに連行されて殺される恐れもある。
過酷な状況ではあるけど、田舎で多感な少年時代を過ごすわけです。

さて、戦時下の子供を描いた映画はたくさんあります。
『禁じられた遊び』が一番有名だと思います。

純真な子供が、戦争によって、悲惨な目に陥る。

日本では、『火垂(ほた)るの墓』なんかがそうですね。

鉄板で感動もするし、反戦意識も喚起されるのですが、マンネリ感もあります。

21世紀に入ったあたりが目安かと思うのですが、必ずしも子供を純真無垢な存在として描いていない作品が出てきました。
『蝶の舌』が象徴的です。

ハートウォーミングな話だと思ったら、ラストで肩透かしを食らいます。
逆に、それだけに余韻も残り、考えさせる作品となっています。

さて、『ぼくの神さま』ですが、タイトルやパッケージを見ると、戦争に負けずに生きる少年の前向きな話かと思いますが・・・
内容は結構エグいんですよね。

子供は受信無垢な存在かもしれないが、それだけに、大人以上に環境の影響を受けやすく、意図せずに良い方向にも悪い方向にも転んでしまう。
そんなところが良く出ている映画だったと思います。

ちなみに、子供を大人以上に邪悪な存在として描く作品もあります。

近作では、アゴタクリストフ原作の『悪童日記』がそうです。

かなり変化球ですが、『ブリキの太鼓』なんかもその系列かもしれません(厳密にいうと、主人公は子供の体を持つ大人ですが)。

こういう作品は、芸術性が高く、作品のレベルも高いのですが、一般大衆には受けませんね(笑)

話を戻すと、『ぼくの神さま』の子役は神がかったような素晴らしさです。
ロメック役のハーレイ・ジョエル・オスメント(『シックスセンス』や『A.I.』の子役)は言うに及ばず、トロ役のリアム・ヘスも実にイイです。

それにしても、ハーレイ・ジョエル・オスメント君は愛くるしい子役だったのに、成人して劣化が激しいですね。
アメリカの場合、芸能事務所が俳優をあまり管理しないためでしょうか?
歳を経るにしたがって、顔が劣化したり、デブったりする俳優がたまにいますね。
なんか、残念です。


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