とうとう、映画1000本目の鑑賞を実現しました!
50個の「棺桶リスト」のうち、1つ目を達成です。
観に行くべきか辞めとくか・・・ちょっと迷いましたが、口コミ評価も高く、時間もあったので週末に観てきました。
地味に良い映画でしたよ。
カナダとアイルランドの共作とのことですが、ハリウッド映画にある派手さ、演出感がないんですよね・・・
それでもアカデミー4部門ノミネートされていますから、アカデミー賞の懐が広いのか、本作が優れているのか?
おそらく両方なんでしょうけどね。
さて、予告編で見ていて、ストーリーはおおよそ予想はついていました。
*ここからネタバレあり*
誘拐、監禁された若い女性が、(誘拐者との間にできた)息子が5歳になったことをきっかけに、脱出を試みる・・・という話です。
ただ、脱出までは、時間で言うと全体の3分の1程度に過ぎず、残りは母子がどう現実社会に適応していくのか・・・という物語です。
朝霞市で女子中学生が誘拐(?)された事件もありましたし、日本でも起こり得る話ですね。
そうでなくとも、突然日常生活を壊された人が、いかに生活を取り戻すのか?というのは、昨今の地震の被害なんかを見ていても、普遍性のあるテーマである気もします。
さて、作品の方は、下手に感動させようという演出をしていなくて、淡々としている感じでした。
アカデミー主演女優賞を受賞したブリー・ラーソンはもちろんですが、子役のジェイコブ・トレンブレイが非常に良いです。
5歳まで閉鎖環境で育ったら、おそらくこういう反応をするんだろうなあ・・・みたいなところを非常に自然に演じている。
こうした演技力が、過剰な演出はなくとも、じわっとした感動を誘います。
帰りがけのエレベータで女性二人が、こんな会話をしていました
「あー、感動した」
「涙こぼれた?」
「こぼれてない。溜まっただけ」
たしかに、涙はこぼれないけど、溜まる感じの映画です。
そう言ってしまうと、「何かが足りない」という感じもするわけですが。
アカデミー賞受賞が必ずしも偉いわけではないですが、その「何か」が欠けていたから作品賞には至らなかったんではないかと思います。
とはいえ、見る価値のある映画であることには違いはありません。