国立劇場50周年記念事業で、10月~12月まで、『仮名手本忠臣蔵』の通し上演されています。
いま、第2部を上演中です。
今回は、下記の本で予習して行きました。
『仮名手本忠臣蔵』 (橋本治・岡田嘉夫の歌舞伎絵巻 (1))
本作、単純な仇討の物語ではなく、その周辺の人々のサブストーリーも織り込んで、全体の作品世界が形成されています。
なので、予習をしておかないと理解できないし、十分に楽しめません。
第1部のレビューは先月書きました。
第2部のレビューは追って書きますが、上の本を一冊読んでおけば、ストーリーの進行で取り残されることはないと思います。
50ページほどしかない絵本で、30分程度で読めると思います。
アマゾンのレビューが全て五つ星(!)という高評価なだけはあります。
ただ、物語は端折ることはなく、コンパクトにすべての物語を説明してくれています。
著者の橋本治は、僕の子供の頃、『枕草子』を現代語訳(?)して物議を醸しました。
橋本治は一般的イメージよりも、かなりの教養人、文化人だと思うんですよねえ。
それ以上に、大衆作家でもあります。
人間関係の複雑なところも、ごまかさずに、それでいて分かりやすく説明してくれています。
ただ、絵本と言っても、子供には難しいんじゃないかと思います。
そういう意味で、「おとなのえほん」と言ってよいと思います。
昔のサンテレビのエロい番組のタイトルじゃないですが・・・