本ブログの読者の多くは、『マネーショート 華麗なる大逆転』を観られたと思います。

僕も映画館で観たし、レビューも下記に書きました。

『マネーショート~華麗なる大逆転~』はやはり難しかったぞ
ウォール街はどうして悪く描かれるのか?

多くの人は、消化不良だったと思います。
僕自身、消化不良でした。
登場人物が多く、セリフも早口で専門用語が多い。
ウォール街の出来事を扱っているので、僕たちの日常からも遠い。
しかも、字幕で見ているので、ストーリーを追いかけるのが大変です。

『シンゴジラ』をアメリカ人が英語字幕で見たら同じような感じになるのかな・・・と思います。

『マネーショート』の原作のノンフィクション『世紀の空売り―世界経済の破綻に賭けた男たち』 (文春文庫)をやっと読めました。

『マネーショート』で理解できなかったところがだいぶ理解できました。
一方で、こちらも結構専門用語が多くて難しかったので、こっちもだいぶ消化不良でしたが・・・
450ページ以上ある上に、改行が少なく、文字がぎっしり詰まっています。
読み応えがあってお得と言えばお得なんですが。

株式投資はそれなりに勉強したつもりだし、リーマンショックに関しては、NHKスペシャルなんかを見てある程度理解しているつもりでしたが、「CDS」「サブプライムモーゲージ債」みたいな用語が当たり前のように連発で出てくるので、理解が大変でした。

ただ、それを除いても非常に面白く、とても勉強になる本でした。

特に、主人公たちの変人ぶりが映画以上で、そこが子細に描かれていたのが良かったです。
主人公たち含め、登場人物で誰にも感情移入ができない作品となっています。

映画では細かく描かれていなかった、隻眼の医師マイケル・バーリが興味深かったですね。
アスペルガーで人とコミュニケーション取れない人物です。
この人は、バリュー投資家として名を馳せて、グリーンブラットに目を付けられて彼のゴサムキャピタルからの支援を受けるんですよね。

ちなみに、グリーンブラットはバリュー投資家なら知っておかなければならない人物です。
知らない人は著作を読みましょう!

CDSへの投資で、バーリはグリーンブラットと揉めるんですよね。

協調性に欠けているからこそ、リーマンショックで大儲けできたということが良く分かります。

映画もそうですが、主人公たちは大儲けしてもあまり幸せそうじゃないですねえ~
桁は違いますが、僕自身、アベノミクスで儲けたときもむしろ鬱になったので、こんなもんでしょうねえ。

リーマンショック前夜にウォール街で何が起こっていたかが良く分かる本でした。
当時に日本でそのことを知ることはできなかったんですよねえ。

結果的に、煽りを受けた日本も大打撃を受けました。
米国経済が急回復する中、日本市場は延々と低迷を続けました。

本書を読んで、相場の予測の難しさを改めて実感しましたね。

本書に関して、あえて2点ばかり苦言を呈したいと思います。

ひとつ目は、カバーの折り返しとかに登場人物リストを付けて欲しかったですね。
登場人物が多いので、一読して頭に入らないので。

もう一つは、巻末の解説を藤沢数希氏が書いていますが、別の人の方が良かったんじゃないかと・・・(笑)
内容どうこうというよりは、最近、藤沢氏ナンパの教祖っぽくなってますからねえ。
パッと思いつくだけでも、藤野英人氏とか、真山仁氏とか、もう少し権威のある適任がいたんじゃないかなあ・・・

なお、著者のマイケルルイスは『マネーボール』の原作者でもあります。
こちらもオススメです。


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