マネックス証券CEOの松本大氏が『マネーショート』の感想をお書きになっています。
ウォール街を内部で経験した身としては、否定的に描かれ過ぎていることに違和感を覚えるみたいですね。
内部にいたからこその感想ですね。
映画の世界では、ウォール街の人たちは、たいてい強欲で虚栄心の強い人として描かれます。
学生時代『ウォール街』という映画を観ましたが、そこでもウォール街の人物はそんな風に描かれていました。
この作品を観て金融業界を志した学生も多かったそうですから、登場人物は魅力的ではあったんでしょうが。
日本においても、不動産やゼネコン業界の人たちは悪く描かれることが多いですね。
バブルを引き起こした元凶みたいなことを言われたりもしてきたので、いまのウォール街の扱いに近いかもしれません。
(最近はだいぶその印象も薄れたかもしれませんけど)
友達に不動産業界の人はいるし、仕事でも多少の付き合いはあります。
たしかにちょっとヤクザっぽいところはあるものの、強欲な人たちでもないし、志も高いですね。
身も蓋もないですが、結局はお金を儲けているから、槍玉にされているだけじゃないかと思います。
サブプライム問題を見ていても、金融業界だけでなく、実際にローンを組んだ人たちも元凶のひとつだと思いますね。
返済能力に欠けている身で、ローンを組んで持家を持とうとするのはどうかしていると思うし、転売による儲けを狙っていたいた人もいるそうです。
仕組みは複雑かもしれないけど、日本の80年代バブルの熱狂とあまり変わらないですね。
お金持が損したら「天罰が下った」と言われ、貧乏人が財産を失ったら「金持ちに奪われた」と騒ぐ。
そんなもんじゃないでしょうかね・・・
みんながみんなそうだとは言えないでしょうが、ウォール街のサラリーは、いくらなんでも高すぎるとは思いますが。
ちなみに、ウォール街には5年ほど前に行ったことがあります。
週末だったせいか、静かで閑散としていて、ビジネスエリートがせわしなく行き交っているような雰囲気ではなかったですね。