労働者の皆さま、今日も一日ご苦労様です

捨てる(売る)前に過去読んだ投資本を再読する「断捨離読書シリーズ」17回目です。

本日紹介するのは、『敗者のゲーム』(チャールズエリス)。

『ウォール街のランダムウォーカー』と双璧をなす、インデックス投資のバイブルです。
インデックス投資家はもちろん、そうでない投資家も必読の書だと思います。

永久保存しようと思っていたのですが、断続的に新版が出ていて、旧版を本棚に飾っておく必要はないかと思い、ブックオフに売却することを決めました。
再読したくなれば、最新版を買うなり、図書館で借りるなりすればよいですからね。

『ウォール街のランダムウォーカー』が株式市場の動きと、それを形成したりその動きに翻弄されたりたりする投資家の姿からアプローチした本だとすると、『敗者のゲーム』は投資家が株式市場にどう向き合っていけばよいかが重点的に書かれた本だといった良いかもしれません。

そういう意味では、『敗者のゲーム』の方が、投資への指針が得られるという点で、実践的かもしれません。
もちろん、両方とも読むべきだと思いますが。

本書を読むのは3回目です。
2006年の100円ショップのレシートが挟まっていた(笑)ので、前回読んだのは多分2006年です。
10年ぶりに再読してみて、感慨深いものがありましたよ。

タイトルの『敗者のゲーム』というのは、株式市場で象徴されるような場での戦いを示しています。
実力が高レベルで拮抗した世界では、「成功したものが勝つ」のではなく、「失敗しなかった者が勝つ」という状況になります。
まさに株式市場がそういう世界だということです。

著者は素人のテニスを挙げていますが、日本人にとって馴染み深いのはフィギュアスケートかなと思います。
フィギュアスケートも、実力が高レベルで拮抗していて、いくら大技を決めまくっても、大きなミスを1つすると負けてしまう。
ちょうどこの本を読んだ後、トリノ五輪を見ていたのですが、まさに荒川静香の演技がそうでした。
その後の浅田真央を見ていても、フィギュアスケートは「敗者のゲーム」だなあ・・・と思いました。

株式投資の世界では、リーマンショックが起こり、その前の成功者が市場から消えていきました。
最近の株価の急落でも、大きなリスクを取っていた人は、かなりのダメージを受けたと思います。
やっぱり、株式市場は『敗者のゲーム』だと実感しました。

そうした『敗者のゲーム』に参加するプレイヤーは、市場を出し抜くのではなく、負けないように市場に寄り添ってふるまうことが重要だってことで、インデックス投資の重要性が説かれます。

ただし、よく読んでみると、著者のチャールズエリスは、必ずしも「インデックス至上主義」ではないのかも・・・とも思えました。
彼は、恒常的に市場平均を上回る投資家の存在を否定しているわけではないんですよね。
ただ、そうした投資家は非常に希少で、素人が市場に勝とうとするのは無謀である・・・ということを言っているんだと思います。

あと、改めて納得したのが、「株価が上がって喜ぶのも、下がって悲しむのも筋違いである」ということです。
株価が低いということは、「高い配当金を受け取れる」ということであり「割安な価格で買い付けが行える」ということであり、むしろ歓迎すべきことだ。
とのこと。
たしかにその通りです。

さらに「株価は現役時代に低迷を続け、退職時に上昇するのがベスト」とも言っています。
そううまくいくとは限りませんけどね。
いま株価が下がっているのは投資家にとってはチャンスだし、さらに下がるともっとチャンスだと思いますよ。
相場のピークで、会社辞めて専業投資家になる人がいますが、そういう辞め方は、人生にとって損なんだよなあ・・・
ということを改めて思いましたね。

前に読んだときはあまり注目していなかったのですが、定年後の資産運用に関して最後の方に言及されていたのが、今回は気になりました。

「年齢が上がると、非リスク資産(現金や債券)の比率を上げるべき」という説があるが、これは誤りである。
とのこと。

余命が少なくなれば、生活の必要資金も減ってくるから、若い時と比べてリスク資産を減らす必要はない。
というのが趣旨です。

さらに、「死ぬまでに使い切れない資産は、寄付等によって社会に還元すべき」みたいなことが最後に掛かれていました。
こういうことが書かれているとは、全く覚えていませんでした(笑)。

あれから時代も変わってきた(ビルゲイツやバフェットも社会活動に尽力しているし、ザッカーバーグも資産の大半を寄付してしまった)し、自分も年齢を重ねつつ、以前よりも資産を蓄えることができています。
お金自体には色は着いていませんが、ライフステージやライフスタイルによって、お金の使い方は変わるなあ・・・としみじみ実感しています。

断捨離読書シリーズのバックナンバーは下記を参照ください。

断捨離のために投資本を再読1~橘玲の著作~
やっぱり、一生働かなくて暮らせる資産は1億円?~断捨離読書2~
断捨離のために投資本を再読3~なぜか日本人が知らなかった新しい株の本~
断捨離のために投資本を再読4~天才数学者、株にハマる 数字オンチのための投資の考え方~
古参のバリュー投資家はどこに消えた?~断捨離読書5~
リターンだけじゃなく、リスクもちゃんと考える~断捨離読書6~
株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」~断捨離読書7~
ホントは教えたくない 資産運用のカラクリ~断捨離読書その8~
黄金の3ステップでもうかる はじめてのバリュー株~断捨離読書その9~
投資家心理を知って裏を行く バリュー投資再入門~断捨離読書その10~
神と悪魔の投資論 リスクと心理のコントロール~断捨離読書その11~
『商品の時代』を読んでコモデティへの投資を検討~断捨離読書その12~
大学教授は株式市場で勝利者になったのか?~断捨離読書その13~
バフェットとソロスから学ぶ~断捨離読書その14~
ファンドマネージャーの株式運用戦略~断捨離読書その15~
帝王の投資哲学~断捨離読書その16~


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