株価が乱高下している今日の頃ですが、こういう時期だからこそ読んでおきたい本を紹介しておきます。

去年に読んだのですが、紹介する機会を逸してました。

『まぐれ―投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか』(ナシーム・ニコラス・タレブ)

『ブラックスワン』で一躍脚光を浴びた著者が、『ブラックスワン』の前に書いた本です。

『ブラックスワン』と言っても、ナタリーポートマンの出る映画じゃないですよ!

映画の方もオススメですよ!

さておき。
資産運用においては、損しても得しても大抵は偶然によるもの。
にもかかわらず、人はうまくいったら自分の実力によるもとだと思い、失敗したら外部の責任だと思いたがる。
偶然に翻弄される人々に対して、

本書ですでに「ブラックスワン」の概念が提示されています。
なので、本書は「ブラックスワン 前篇」と言っても良いと思いますよ。
ブラックスワンというのは「予期しない稀な現象」のことです。

ほとんど起こらない現象であっても、起こってしまうと、人に対して多大な影響を及ぼしてしまいます。
今回の急落に関しては、「ほとんど起こらない」というほど稀な現象ではないと思いますが、レバレッジかけて投資していた人なんかにとっては、市場から撤退せざるをえないくらいの影響を及ぼしてしまいます。
「ブラックスワン」のようなことが起こっても、持ちこたえられるように備えることが重要だと思わせられますね。

例えば、100発のうち、1発だけ銃弾が入っているピストルがあったとします。
そのピストルでロシアンルーレットに参加して、もし生き延びれば、10億円もらえるとします。
みなさんはそれに参加するでしょうか?
僕は参加しませんね。

1%の確率でも、死ぬのは嫌ですからね。
投資活動も同様だと思うんですよね。
そして、ロシアンルーレットを何回も繰り返すと、実弾に当たる確率も増えてきます。
それで市場からの撤退を余儀なくされれば、それまでいくら買っていても、全てが終わります。

原書のタイトルは”Fooled by Randomness”です。
『まぐれ』というタイトルは名訳だという意見もありますが、暴落の方のブラックスワンが含まれていないという点では、半分しか中身が説明されていないという難があります。
売れるかどうかはさておき、『偶然性に騙されて』『偶然に翻弄される愚かな人たち』みたいな訳の方が正確かと思います。

この著者は、スノッブなところがあり、ちょっと鼻につく記述もありますが、実際にかなり教養のある方のようなので、読んでいて勉強になるところも多々ありました。

いずれにしても、オススメの本なので、ぜひ読んでください。


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