バリ島から帰ってきました。
バリ島はリゾート地としては発展していますけど、物価は安いですし、リゾート地から外れると、インフラも十分整備されていないです。
バリ島に限らず、インドネシアはまだまだ日本と比べると貧しいなあ・・・と思います。
さて、バリ島に30年前に住んでいた人によると、「バリ島の物価は年々上がっている一方で、日本の物価は全然上がってないから、以前と比べてバリ島に住むメリットは薄れた」と仰っていました。
海外に行くと、日本は依然と比べると、相対的に貧しくなってきているんだな・・・と思わざるを得ません。
さて、メディアでもそういう論調が目立ちますが、ちょっと違った視点の記事が年末に出てましたので、紹介したいと思います。
「日本人は貧しくなっている」はホントか? 世界で最も成功した「社会主義国家」と言われるワケを言おう(小田切尚登)
この記事でみると、純資産(資産-負債)でみれば日本はまだまだ豊かだし、富の偏在が少ない平等な国だ・・・ということです。
純資産の平均値でみると、アメリカが頭一つ抜けて高く、日本は西ヨーロッパの先進国と同レベル。
ただし、中央値でみると、日本人の純資産が一番多い。
富の偏在が少なく、資産でみる限り、「日本は富裕層の多い国」と言えるんだそうです。
これも、海外に行っていて実感できることです。
これは「日本が貧しくなった」ということと矛盾することではなく、どういう視点でみるか? というところかなあ・・・と思います。
なんか、日本人のお財布事情って、日本企業と似ていますね。
つまり、「稼ぐ力はあまりないが、資産を潤沢に貯め込んでいる」というところです。
企業を評価する際も、損益計算書と貸借対照表(バランスシート)で評価しますから、個人や世帯のお金の状況を把握するのも、両方で評価しないとダメですね。
ただ、資産をいくら持っていても、稼げない企業の価値は低いです。
人も同じだと思うんですよね。
いまの日本人は、お金はあるけど稼ぐ力は以前と比べると弱まっているし、持っている資産を有効活用して利益を上げていく力も弱い・・・ということですね。
金利も歴史的にありえないほど低いのに、投資に対して積極的にもなれない。
未来への希望もない中、お金が足りなくなったら、すでにある資産を取り崩して、細々と生きていく・・・
日本は高齢化が進んでいますが、お金に関しても「高齢化社会的」な状況になっているんですねえ。