ダボス会議で「世界で最も裕福な62人が世界の貧しい半分(36億人)の総資産に匹敵する資産を所有する」という報告があったそうです。
さらに、世界の上位1%が残り99%より多くの富を所有するとか…
格差や貧困の問題って、安全や社会秩序の崩壊、幸福度の低下等、色々な問題に繋がっていくんですよね。
ピケティの『21世紀の資本』を読んでいても、格差が極大化すると、革命とか戦争とかドラスティックな社会変化(混乱)が起きて、格差は一旦リセットされるという歴史を辿っています。
戦争や革命が起きるかどうかはさておき、格差の拡大は社会的な混乱の引き金になるんじゃないかと思うんですよね。
ISの台頭にしてもも、国際政治的な側面に加えて、貧困の問題が背景にあるとされていますもんね。
アメリカにしても、誰でも大金持ちになるチャンスを与えることで、社会の流動性、活気が維持されてましたけど、ここまで格差が開いてしまうと、社会階層が固定されてしまうんじゃないかと思います。
「誰にでもチャンスは与えられている。貧乏なのは自己責任」
みたいな意見もありますが、社会階層が固定化されていると、チャンス自体も公平に与えられないことになります。
実際、高収入の家庭の子供ほど高学歴というのはデータとしてありますからね。
収入は学歴だけでは決まりませんが、学歴が高いほど、高収入の職を得るチャンスは大きくなるはずです。
まあ、こういうことは、各所で書かれていることで、あえてここでどうこう言うことでもないのかもしれません。
でも、右肩上がりの経済成長を前提とする長期投資家として、経済活動を営んでいる日本人として、気になるテーマではあるんですよね。