お金持ち

本ブログでレビューを書いた気がしていましたが、書いてなかったですね。

『サピエンス全史 文明の構造と人類の幸福』(ユヴァル・ノア・ハラリ)を読みました。

かなり良い本です。
学校で習った世界史とは全く違った視点から人類史を俯瞰しています。
かなり乱暴に説明すると、ホモサピエンスの虚構を作り出す能力こそが、歴史を作り出す原動力になっているということなんですね。

宗教も、お金も、権力も虚構の存在に過ぎないんですが、それによって人類はコミュニティを作り、国家を作り、文明を発展させてきました。

勢いに乗って、同じ著者の『ホモデウス』も読んでいますが、こちらも読みごたえあります。

本書によれば、文明の発展によって戦争は減り、世界はより平和になっているとのことです。

「嘘だろう! 今の世界は戦争や殺人で多くの人が死んでいるではないか?」と思うかもしれませんが、歴史をひも解いてみると、たしかに世界は過去と比べると平和になってるんですよね。

元ZOZO社長の前澤氏が「お金なんて消えてなくなったら、もっといい社会になるような気もするんだよね」と仰っているのですが、残念ながらこれは事実ではありません。

前澤友作氏、お金がないなら「何かを諦めるか、借金するか、もっと働くか。いずれにせよどこかで勝負して仕掛けないと」

お金(貨幣)のない原始社会でも、部族間の紛争は絶えず、殺し合いは頻繁に行われていました。
実際、ジャレド・ダイヤモンドによると、人口当たりの死亡率は、原始社会の方が高いそうです。

お金という存在があるから、国家は戦争や侵略よりも交易を選択するようになっていると言えるし、個人間でも腕力や武力に頼る物理的な紛争よりも、お金や地位を求める競争が選択されるようになったと言えます。

お金があるからこそ、医学研究に大金がつぎ込まれ、医療技術が発展して、人々は健康になり、平均寿命も延びました。

人間が欲望に満ちた存在である以上、お金がなくなったところでより良い社会は到来しないし、欲望がお金に振り向けられることで、別の欲望が抑えられているところもある。

お金に囚われる社会は窮屈で生きづらいかもしれないけど、そうではない社会がよりよい社会か否かは別問題です。


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