東大の学園祭(5月祭)に行ってきたという話は、前回書きました。
今回の目的は講演会だったので、軟派系のイベントには目もくれず(オヤジは仲間に入りようないしね)、講演会のハシゴをしていました。
大学の学園祭、特に一流大学の学園祭は、一流の講師の講演がタダで聞けるので、すごくお得感があるんですよね。
「いまはYouTubeもあるし、リアルで参加しなくても勉強はできる」という意見もあるでしょうが、リアルに講師や参加者と同じ場にいって学ぶのは刺激が多いんですよね。
講演はどれも勉強になりましたよ。
現役の東大生に知り合いはいませんが、東大出身の人には何人か知り合いがいます。
たしかに頭が良い人が多いのは事実ですが、人それぞれでバラツキがあり、バカな人もいる、という印象が強いです。
頭の良さよりは、「育ちが良い人が多いなあ」という印象の方が強いですね。
受験で高得点を取りさえすれば東大には入れる(と言っても、かなりの難易度ではあるけど)ので、受験以外のところの能力が優れていなかったとしても、何ら不思議はありません。
「東大生のなんちゃら」みたいなテレビ番組や書籍のイメージみたいに、「なんでもわかっちゃう頭の良い人」では必ずしもないんですよね。
「東大生と言ってもピンキリだ」というのが、僕の印象です。
ただ、東大の先生は、ほぼみんな賢いと思います。
出身校は東大に限りませんが、学問で実績を上げた優秀な人が集まっているので、優秀なのも無理はない。
もちろん、専門以外の領域でも能力があるかどうかというのはありますが、専門領域に関しては、非常に勉強させられるところが多いです。
まあ、元々頭の良い人が、日々研究に没頭し、そこから得られた知見を共有してもらっているわけだから、シロウトの僕が「頭が良い」と思ってしまうのは無理もないかもしれません。
いずれにしても、複雑化、高度化している現代社会では、すべての領域の事象を理解したり、創造性を発揮したりするのは不可能です。
ウサイン・ボルトがプロサッカー選手に転向しようとして失敗しましたが、プロの世界なんてそんなもので、同じ「スポーツ」というカテゴリーでも競技が違うと能力が発揮できません。
学問や勉強の世界も同様で、物理学で優れた成果を出した人が、工学の世界では全然だめだったりすることはあるんですよね。
「頭が良い人はなんでも理解できる」というのは幻想だと思いますよ。
東大生が基本的なことも知らないと「東大生なのにそんなことも知らないの」と言われたりしますが、受験勉強を一生懸命やってきた人が、受験勉強で得られること以外の知識が欠けているのは当たり前といえば当たり前で、何ら不思議はありません。
それでも、専門領域で一流の仕事をしている人はやっぱりすごいと思いますね。
今回では、上の写真の藤原帰一先生の国際政治の講演が圧巻でしたよ。
麻布高校⇒東大法学部⇒イェール大学大学院(フルブライト奨学生)という、学歴自体もすごいんですが、本当に頭の良い人だと思いました。
それはさておき、講演会の終了後に、模擬店が投げ売りしていたので、何店舗かハシゴして残り物を安値で買い漁ったんですが、模擬店はイマイチなのが多かったですねえ。
そう言えば、「5月祭」で検索すると下記の記事が上位に出てきます。
【東大生バカなの?】なぜ五月祭の屋台は品目がカブりまくるのか【元運営委員が解明する】
たしかに、品目がかぶりまくっているし、味もたいしたことないものが多い。
でも、理由は「東大生がバカだから」ではないようですね。
制約が多くて、しかも放っておいても売れるのであれば、企業努力(?)をしようとは思わないですからね。
バカなのではなく、「合理的な判断でそうなっている」ということでしょうか。
ただ、もうちょっとアタマ使って運営してほしいなあ・・・と思ったりします。