シンゴジラ

『シンゴジラ』に関して色々書いてきましたが、また書いてしまいます。

石破茂氏が「何故ゴジラの襲来に対して自衛隊に防衛出動が下令されるのか、どうにも理解が出来ませんでした」と発言して物議を醸しました。

石破氏「シン・ゴジラは全然、リアルじゃない」

石破さん、頭が良すぎて、ご自身の発言を一般庶民が理解できないことが、理解できないんでしょうねえ(イヤミで言ってるんじゃないですよ)。
僕自身、石破氏が何を言いたいのか、良く理解できませんでした。

今日、潮匡人氏の下記が出ていて、だいぶ理解できました。

ゴジラ退治に、自衛隊は「防衛出動」できるか

後半に出てくる、下記の記述にご注目下さい。

ゴジラで防衛出動が許されるなら、集団的自衛権の行使に加え、防衛出動が発令される前に奇襲を受けた場合の個別的自衛権(武力行使)も当然行使できる。

しかし、防衛関連の方の発言って、概して難しいというか、回りくどくて、理解しづらいですね。
石破氏の発言に対して、「リーダーとして失格」「だから日本はダメなんだ」みたいな意見が出てるのを見ましたが、よくよく考えると、石破さんの発言は至極真っ当なんですよねえ。

潮氏の発言を強引に解釈すると、「ゴジラ襲撃に対して、超法規的措置による自衛隊の出動が認められると、歯止めが掛からなくなる」ということだと思います。

僕の知り合いに、民進党の支持者がいます。
彼は護憲派で、安保法案にも強烈に反対していました。
その彼ですが『シンゴジラ』を観て、「ゴジラシリーズの最高傑作だ!」と絶賛していました。
僕は、その発言に違和感を覚えたんですよね。

その時は自分の違和感の理由が分からなかったけど、やっと分かりました。

彼は「たとえ多くの国民がゴジラに殺されても、自衛隊が出動するのは違法だ!!」と声高に叫ぶべきだったと思います。

潮氏の説が正しいとすると、ゴジラ退治に自衛隊の出動が認められてしまうと、集団自衛権どころか、個別自衛権も行使できてしまうということになります(

「国民を守るのが自衛隊だろう。国民の命が危機にさらされてるのに出動しない方がおかしい!」という意見もあるかと思います。

でも、「軍隊=国民を守る組織」というのは、正しくないんですよね。

軍隊は国王や独裁者などの権力者の所有物で、その武力は、外敵ではなく、国民に行使されたこともありました。
そこで、軍隊が守るべきものは、「国民」ではなく「国家権力」です。

このことは、たしか小室直樹氏の『痛快!憲法学』だったか『日本人のための憲法原論』だったか、どちらかに書かれていたと思います。

さらにこの本の(どちらかの)中では、「憲法は、国民が守るべきルールを定めたものではなく、国家権力を縛るためにある」みたいなことが書かれていました。
その下にある自衛隊法も同様なんじゃないでしょうか。

実際、石破茂氏のブログの最新のエントリーに小室直樹氏への言及があったります。

城崎温泉、養父市特区など

石破氏は、政治学というか、社会学というか、その辺の原則論を語っているんですよね。

むやみに超法規的措置を認めてしまうと、「デモの制圧に自衛隊を出動させるのも正当」ということにもなりかねない。

『ジンゴジラ』の続編はあるのか? みたいな声もありますが、続編があるとすれば、おそらく下記のようなものじゃないでしょうか?

ゴジラを倒した矢口蘭堂(長谷川博己)は、国民から絶大な支持を得てのし上がり、いずれ内閣総理大臣に就任。
矢口は絶大な政治権力を掌握し、憲法を改正して正規軍を組織し、自分の傘下に収める。
そして、独裁者として国民を弾圧。
法の制約を脱した軍隊は、当然のことながら国民弾圧のために使われます。
そして矢口は国家の富と権力を一手に独占し・・・

不愉快ではあるけど、歴史的に見ると、続編としては、この路線が妥当だと思います。

ソ連、毛沢東時代の中国、金日成時代の北朝鮮、最近ではカッザーフィー(カダフィー)政権下のリビアなんかもそういう経緯で成立しましたからねえ・・・

それで、ゴジラの続編の方ですが・・・
独裁政権に反対する国民の中からレジスタンスが組織され、凍結されたゴジラの血液を解凍させるテロが計画され、実行される。
目覚めたゴジラは再び東京を破壊。
政府軍はゴジラを倒すために正規軍を投入して、ゴジラと日本軍の戦闘によって東京は焦土化・・・

現実の日本は、「ゴジラ」が襲って来なくって幸せですね。

いやー、映画って本当にいいもんですね~
それでは次週をご期待ください。
サヨナラ サヨナラ サヨナラ ♪

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