『半沢直樹』新シリーズの第4話が放映され、前半(『ロスジェネの逆襲』分)も終わりましたね。

息もつかせぬ展開で息もつかせず面白かったんですが、だんだん演技が過剰になって、顔芸連発で、シリアスなのにコミカルな雰囲気を醸し出していて、何を狙ってるんだよ? と思うとこもありますが、それが本作の面白いところでもあるんだろうねえ。

それはさておき、半沢直樹は出向先の東京セントラル証券で成果を上げて、ぶじ本社の東京中央銀行に凱旋します。

で、送別会のあいさつで、東京セントラル証券の社員に対して、半沢直樹がこんなスピーチをします。

大企業に居るからいい仕事が出来るわけじゃない。どんな会社に居ても、どんな仕事をしていても、自分の仕事にプライドを持って 日々奮闘し、達成感を得ている人のことを 本当の“勝ち組”と言うんじゃないかと、俺は思う。

胸が熱くなるようなメッセージですが……

でも、やっぱり半沢直樹は本社に返り咲くし、誰もがそれを「栄転」と捉えてるんですよねぇ。

番組を見て、僕が抱いたのは「会社のヒエラルキー意識って根強いなあ……」という逆の感想でした。

「勝ち組」、「負け組」の言葉の起源は、第二次大戦後の南米(ブラジルやペルー)の現地日系人に対して、日本敗戦の情報が十分に伝わっていない中、彼らの間で日本が勝ったと信じている「勝ち組」と、日本の敗戦を受け入れた「負け組」に分かれて対立が起きたことにある――というのは広く知られた(?)話です。

勝ち組 – Wikipedia

要するに、

「勝ち組」→負けたという事実を認められなかった人
「負け組」→負けたという事実を正しく受け入れた人

ということで、実は「負け組」の方が本当は「勝ち」だったという話なんですよね。

こういうことって、よくあるものなんですよ。

金融ビッグバン前ならメガバンクに就職できること自体が「勝ち組」だったんでしょうが、2019年時点では、就職人気ランキングのトップ40にも入っていません。

2020年卒就職人気企業ランキング「銀行離れ」依然顕著 メガバンクがトップ40に入らず

来週からの『半沢直樹』(『銀翼のイカロス』分)で出てくる帝国航空のモデルとなった、JAL(日本航空)にしても、昔は親方日の丸を背負った憧れの企業でしたが、経営破たんして大規模な人員削減が図られましたからねえ。

東電にしても、「高学歴の安定志向の人が行く、堅い会社」でしたが、原発事故以降は見る影もありません。

そう言えば、いまは連絡は途絶えてますが、NTTドコモのプロパー社員の友人が15ほど前に「NTT本社からの出向社員は使えない人が多いんだよねえ!」と言ってました。
モバイル通信が脚光を浴びて、iモードでイケイケの時代で、「子会社の方が社員も優秀だし、業績も良い」という状況で、親子逆転が起こっていました。

どんなに自分の仕事に誇りを持って、達成感を得ながら仕事していたところで、世の中の人は凝り固まったヒエラルキーで優劣を付けたがるものだし、それによってレッテルを貼られたりもします。

でも、本当の「勝ち組」は最後までわからないし、簡単に逆転してしまう時代が来てるんですよね。

で、「勝ち組」で終わった人も、本当に自分の力で勝利を得たわけではなく、大半の人はたまたま運が良かったか、うまく逃げ切っただけの話じゃないかと思うんですよね。

いまの僕自身についても、「勝ち組」、「負け組」とか言われても良く分からないし、しいて言えば「逃げ切り組」かなあ……と思ったりしています。


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