なかなか、新型コロナも収束しませんが・・・
僕自身は、3か月間ほぼ仕事がなくて、実質完全リタイア状態です。
ただ、フリーランスの身としては、新型コロナによって仕事しやすい環境はむしろ整ってきている感じがあります。
テレワークがだいぶ普及してきているので、直接会ってミーティングしなくても仕事ができるんですよね。
だから、沖縄で自宅で仕事をしていても、特殊とはあまり思われなくなってくる感じがあって、距離のギャップはだいぶ埋められるようになってきている感じがあります。
無職生活が快適で、東京に出張に行く機会もないので、仕事を取る努力もしなくなってしまいましたが、コロナが落ち着いて、市場も好転してくれば、いまのライフスタイルを維持しながら仕事を続けることは難しくないような気もしています。
さて、そんな中ですが、橘玲さんの『働き方 2.0 vs 4.0 不条理な会社人生から自由になれる』を読みました。
もう働く必要はないとも思う一方で、多少は働いて一定の安定収入を確保しておくことは悪いことではないし、自分のスキルを活かして世の中と繋がっておくことで、リタイア生活もより充実したものになるかなあ・・と考えているわけです。
で、本書に関してですが、タイトルがちょっとわかりにくいのですが、
- 働き方1.0 年功序列・終身雇用の日本的雇用慣行
- 働き方2.0 成果主義に基づいたグローバルスタンダード
- 働き方3.0 プロジェクト単位でスペシャリストが離合集散するシリコンバレー型
- 働き方4.0 フリーエージェント(ギグエコノミー)
を示しています。
1.0→2.0へと日本社会が変わってくる中で、むしろこれからの日本人が目指すべきは、「働き方4.0」じゃないかって主張です。
本書は、橘さんのインタビューをもとに構成されたもので、ご自身で書かれたものではないんですね。
有名になって著作も増えたせいか、こういうスタイルを取るようになったのかもしれませんが、やはりご自身で執筆された著作の方が厚みがあるので、寡作でも良いので、ご自身で執筆してもらいたいとは思います・・・
さて、本書で書かれていることは、『幸福の資本論』、『専業主婦は2億円損をする』にも出てきますが、本書はそれを「働き方」に焦点を絞って、詳細を語っているという感じです。
橘玲さんは、元々は投資本で名を馳せましたが、ご自身はあまり投資はされていないようだし、いまは投資家が書いた良書がたくさんあるので、主戦場を変えたんでしょうかね・・・
とはいえ、しっかりまとまっていて、これからの働き方を考える良書であるには変わりないので、現状に不安、不満を抱いている会社員の方は読んでもらえればと思います。
ここで書かれている、「働き方4.0」、つまり「フリーエージェント」は、アフターコロナ時代の働き方としては、いちばん理想的なものだと思いますね。
自分の興味・関心の高い領域で、専門性を活かしながら、自由に働く……
ただ、それができるようになるためには、会社員時代にフリーになっても通用するスキルを身につけなければならないし、安定的に仕事を取ってくるための商流も作っていかなければならないので、そう簡単ではないのかなあ・・・とも思います。
新型コロナみたいなことが起きて、市場が縮小してしまうと、切られてしまう可能性もありますからね。
やっぱり、「正社員が一番良い」ということになって、「働き方1.0」と「働き方2.0」の間で右往左往する・・・というのが、これからの日本人の働き方の現実かもしれません。
とはいえ、会社員でも、テレワークが普及して、個人の裁量が尊重されるとなると、会社にいながらして、「働き方4.0」に近い生き方もできるようになるかもしれません。
いまはまだ流動的ですが、日本人の働き方が今後どうなるかは気になるところですよ。