会社員

最近「好きなことを仕事にしろ」みたいなことを言う人がいて、鬱陶しいなあ・・・と思います。

つい最近も、イケダハヤト氏の下記の記事に違和感を抱きました。

みんなが好きなことを仕事にするようになって、誰もやりたくない仕事(トイレ掃除etc)をやる人がいなくなったらどうなるか?

元々は、ZOZOタウンの前澤社長のTwitterでの回答が発端になってます。
成功した人は、「好きなことだけやってれば良い」「嫌なことはやらなきゃいい」みたいなこと言いますけど、まあ、こういうことって、一般的には全く成立し得ないことですよ。

僕の周りの人で、「好きなことを仕事にした人」の大半は、途中で挫折したか、苦労しながらその道を歩み続けているかのどちらかです。

研究者(物理学者)を仕事として選んだ同級生は、40代半ばですが、いまだ芽が出ず、万年助教の身分に留まっています。
学生時代にダンサーを目指していた後輩は、プロになっても生計が立てられないと痛感し、一般企業に就職しました。
大学時代にお笑い芸人を目指していて、吉本興業の養成所にも通っていた後輩は、挫折して会社員になりました。
カメラが好きでカメラマンになった友人は、ネットの普及で稼げなくなり、結婚を機に30代に会社員に転身しました。
旅行が大好きで、ガイドブックの編集者になった友人は、多忙と薄給で、別のジャンルの編集者に転身しました。
夢を叶えてパティシエになった女性は、あまりの長時間労働と、それに見合わない収入の低さに嫌気がさして、保母さんに転身しました。

成功者は「やり方が悪いから稼げないんだ」、「努力が足りないから駄目なんだ」と仰るんでしょうが、そもそも、あなたが「好きなこと」は他の人も好きであることが多いんですよね。
それを仕事にしようと思うと、熾烈な競争を勝ち抜かないとならないんですよね。

そんな中で生き残っていくには、「好きでないとやっていけない」というのはあると思います。
ただ、「好きならやっていけるはずだ」というのは、詭弁にしか過ぎないと思います。

好きなことを仕事にするには、

  1. その人がその分野で成功できるだけの十分な才能がある
  2. 「好きなこと」が市場として成立しており(あるいは成立する可能性があり)、お金を稼げる土壌がある

という条件が整わないと、まずムリだと思いますね。

その条件を満たしていないなら、別のことを仕事にして、「好きなこと」は趣味で満たせば良いと思うし、その方が幸せになれると思います。
僕自身、そういう生き方を選びましたが、全く後悔はしていません。

で、「みんなが好きなことを仕事にするようになったら」という仮定ですが、そういう社会が実現すると、大量に挫折する人が出てくるでしょうね。
そして、そういう人が「やりたくない仕事をやる」ということになるでしょう。
そんなわけなので、なんら問題はない(!?)ということになります。
また、日本人の大半が「やりたくない」と思うような仕事でも、発展途上国の人は「喜んでやりたい」と思う人もいるはずです。
本国が貧しくて稼げない外国人が、日本人が嫌がる仕事をやることになるでしょう。
要するに、今後も現在とさほど変わらない状況が続くってことでしょうね。

まあ、「好きなことを仕事にする」なんて、豊かな社会に生きる人達の妄想に過ぎませんから。

ただ、こんな例も知っています。

スポーツ選手になりたくて慣れなかったが、いまはスポーツビジネスの仕事をしている(毎日長距離を走って通勤している)
演劇の世界を目指し、挫折したが、そこでの経験を活かして空間デザインの仕事に就いている
お笑い芸人を目指し、挫折したが、広告系のコピーライターになって、面白いキャッチコピーを書いている

まあ、これも才能があるからこそできる転進なんでしょうがね。
いずれにしても、人はみな「好きなこと」と「仕事(大抵は好きではないこと)」の折り合いをつけることが求められるんですね・・・


2件のコメント

  1. deefe

    当たり前だ
    みんなが嫌がるから金になるわけで合って
    好きな事なら逆に金はらってやるだろ

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    • bucketlist

      それを起業家の人が判らず「好きなことを仕事にしろ」というからタチが悪いんですよねぇ。

      返信

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