最近、芸能人の事務所からの退社が目立ちますねえ(特にオスカー)。
ジャニーズもメリー元会長が退任とか、組織内がゴタついてますね。
ジャニーズ事務所、メリー元会長退任、“追放劇”の舞台裏…ジュリー社長の強烈な危機感
ジャニーズもSMAP解散以来、だいぶ求心力を失ってるなあ……と思います。
日本の芸能界というか、芸能事務所って、一般企業以上に「日本の会社」の慣習を引きずっているなあ……と思います。
- 組織と個人が経済合理性を超えて、ウェットな関係でつながっている
- 別の組織に移ったり、独立したりしようとすると大きな圧力が働く
最近の芸能人の連続退社を見ていても、内部組織の問題もあるとは思いますが、だいぶ外部環境も変わったなあ……と思います。
YouTubeやらInstagramやら、個人で稼げる媒体が出てきている。
さらに、Netflixみたいな新たなメガメディアも出てきている一方で、地上波テレビ放送に代表される既存メディアの力が落ちている。
事務所に属するメリットが薄くなっているということは、芸能界に疎い僕でも良く分かります。
ハリウッドには日本のような芸能事務所はないそうで、一流の俳優さんでもイチからオーディション受けたりするそうです。
スターウォーズで主演を務めたデイジー・リドーリーも、仕事が見つからないで苦労したというニュースが最近出ていました。
デイジー・リドリー、『スター・ウォーズ』後に仕事見つからぬ焦燥感を語る
ここまで超有名な大作映画に主演したからと言って、指名で仕事が来たりしないというのは、ハリウッドの厳しいというか、公平なところかと思います。
最近は、会社員も同様の傾向があるなあ……と思っています。
僕が会社に入ったころは、一流企業に入った人は「転職したり、独立したりすると年収が下がる」と言われていましたし、実際に大半の人はそうでした。
会社を転々とする人は、非正規雇用の人や、会社で適応能力のない人――みたいなイメージがありました。
ITバブルくらいからトレンドが変わってきましたね。
起業したり、転職したりする人が結構出てきました。
ITバブルの崩壊で、後で苦労した人もたくさんいましたが、人材流動化はそのあとも進んだと思います。
最近も、転職して待遇が上がった人、起業して会社員時代より年収が増えた人は結構いる気がします。
待遇は良くならなくても、「自分の好きなことがやれるようになった」、「残業が減って生活に余裕ができた」という人もいます。
ひとつの会社に囚われる必要がなくなった一方で、成功するためには
- 他社、フリーラスでも通用するスキル
- 自己プロデュース力
が求められるようになっています。
特に、忘れがちなのが「自己プロデュース力」です。
スキルがあっても、自分を売り込む能力に欠けていると、なかなかうまく行かないんですよえ。
会社員時代「我が強すぎる」、「スタンドプレーが目立つ」みたいなこと言われて疎まれていた人が、独立して成功していることも結構多いです。
「自分を売り込む」というのは、昔ながらの日本企業で会社員をしてきた人にとっては結構大変なことです。
「頑張っていれば、誰かが認めてくれる」、「地道にコツコツやっていればいつかはうまくいう」というのは、会社以外の外の方が当てはまりにくいと思うんですよね。
芸能人にしても会社員にしても、実力だけじゃなく、「世渡りの上手さ」が求められる時代になってると思います。